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京都の究極の隠れ桜!今日明日行くならここへ!

山村純也京都の魅力を発信する「らくたび」代表
国立京都国際会館の庭園の桜。(※以下の写真も全て筆者が撮影)

 地下鉄の松ヶ崎駅から目指すは日蓮宗の涌泉寺へ。こちらは京都五山の送り火の「妙」を担当する寺院でもある。寺院内は松ヶ崎こども園が併設されており、その南側の小道を抜けていくと、眼下にも桜を見下ろせる

 100メートルほど歩くと都七福神の札所である松ヶ崎大黒天(妙円寺)に到着。こちらは「法」を管理する日蓮宗の寺院。メインの枝垂れ桜は散り始めているけれど、日蓮上人の像の紅枝垂れ桜は今が見頃となっている。

松ヶ崎大黒天(妙円寺)。秋には隠れた紅葉の名所にもなる
松ヶ崎大黒天(妙円寺)。秋には隠れた紅葉の名所にもなる

 松ヶ崎大黒天を出たら、山沿いに比叡山を見ながら東から北へと回り込むと、宝ヶ池公園こどもの楽園に出ることができる。こちらには岩倉川が流れこんでおり、川沿いの桜や、比叡山を背景に撮れる桜が見事。ベンチも随所にあり、「桜の森」と名付けられた庭園でもゆっくりできる。松ヶ崎大黒天同様にこちらにも観光客の姿はない。

比叡山を背景にした桜ショット。周辺ではお弁当を広げる地元の人の姿も
比叡山を背景にした桜ショット。周辺ではお弁当を広げる地元の人の姿も

 宝ヶ池公園から宝ヶ池に出ると、池周辺にも桜が植えられている。今回は、池の周辺を北側へ歩き、グランドプリンスホテル京都の前を通って国立京都国際会館へ。

 国際会議が開かれる場所で普段は非公開だが、3/26(日)~3/29(水)まで、「さくら咲くOPEN WEEK」として館内と庭園を開放している。さらに通常は入れないメインホールも一般公開されている。地下鉄国際会館駅にも直結しているのでここのみを目指すのもいい。

京都国際会館は、建築家・大谷幸夫の設計で昭和41年に開設された
京都国際会館は、建築家・大谷幸夫の設計で昭和41年に開設された

 開放された庭園内では、桜と建築美の競演を狙いたい。さらに龍谷大学吹奏楽部による演奏やキッチンカーも出店されていて、華やかな雰囲気に包まれている。何より、こちらも桜の量に比べて圧倒的に人が少ない。

園内のソメイヨシノは今が満開。開放期間は毎年一か月ほど前にHPで告知される
園内のソメイヨシノは今が満開。開放期間は毎年一か月ほど前にHPで告知される

 京都国際会館で期間限定の桜を楽しんだ後は、北側から流れる岩倉川へ。叡山電鉄の岩倉駅までひたすら桜のトンネルが続く。桜のトンネルは京都に数あれど、ここまで人が少ないのも稀で、雪柳との比叡山とのショットも写真に収めたい。

叡山電車の岩倉駅から歩いて京都国際会館に向かうのもおススメ
叡山電車の岩倉駅から歩いて京都国際会館に向かうのもおススメ

この通すぎる?桜の散策コース、ぜひ楽しんでみて欲しい。

京都の魅力を発信する「らくたび」代表

1973年、京都生まれ。立命館大学在学中にプロの観光ガイドとして京都・奈良を案内。卒業後は大手旅行会社に勤務。2006年4月、京都観光を総合的にプロデュースする「(株)らくたび」を創立。以後、ツアープロデューサー、ツアー講師として活躍。2007年3月に「らくたび文庫」を創刊。現在、NHK文化センター、大阪シティーアカデミー、ウェーブ産経、サンケイリビング新聞社の講師、京都商工会議所の京都検定講師も務める。著書・執筆に『幕末 龍馬の京都案内』、『京都・国宝の美』、『見る 歩く 学ぶ 京都御所』(コトコト)など。京都検定1級取得。

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