歴史的死闘の幕開け! 棋聖戦五番勝負、第1局から千日手2回成立! 藤井聡太棋聖-永瀬拓矢挑戦者
6月3日。兵庫県洲本市・ホテルニューアワジにおいて、第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第1局、藤井聡太棋聖(19歳)-永瀬拓矢挑戦者(29歳)戦がおこなわれています。棋譜は公式ページをご覧ください。
藤井棋聖先手で9時に始まった対局は16時17分に千日手成立。
そして永瀬挑戦者先手で16時47分に始まった指し直し局は、なんとなんと、17時38分、53手で千日手となりました。
藤井棋聖にとっては10回目の千日手。1局で2回の千日手は初めてです。
「東の千日手王」と呼ばれる永瀬王座は44回目の千日手。1局で2回の千日手は3局目です。
多くの方は将棋史に残る死闘となった2020年の叡王戦七番勝負を思い出すことでしょう。
棋聖戦では年2期制だった1993年後期の五番勝負第3局、羽生善治棋聖-谷川浩司挑戦者戦で2回千日手が成立。そのときは夜遅かったため、第4局の日程に指し直されることになりました。
本局はまだ早い時間であり、再指し直し局はおこなわれます。
立会人の小林健二九段が両対局者と話をします。
小林「規定通り30分の休憩を取りましょうか。それとももう、すぐ指し直していいということであれば、少しの間(ま)をおいて対局していただくことも可能です」
藤井「どちらでも大丈夫です」
永瀬「規定通りで」
小林「はい。じゃあ規定通りということで30分休憩。18時08分なので、18時過ぎぐらいにまた(対局室に)お越しいただけますでしょうか」
少しの休憩をはさんで18時過ぎ、両対局者がまた初形に駒を並べます。
小林「開始時刻となりました。千日手指し直し局、再度指し直し局ということで、先後が入れ替わりまして、藤井棋聖の先手でお願いいたします」
両対局者は「お願いします」と一礼。再指し直し局が始まりました。
藤井棋聖先手で、戦型は角換わりです。