こち亀の日暮熟睡男(ねるお)さんより長く眠る金融機関の「休眠預金」は誰のもの?
新聞紙面やネットで「休眠預金」という言葉がたくさん使われています。
そもそも「休眠預金」とは何でしょうか。
こち亀の日暮熟睡男(ねるお)さんですら、4年間しか眠りません。
それよりも6年長く、金融機関の口座に預けられたまま10年以上経ったお金のことです。これが毎年全国で800億円となり、返還請求分を除いても500億円が残り、金融機関の利益になっています。
休眠預金は日本だけではなく、海外でもあります。しかし、アイルランド、英国、韓国などでは金融機関の利益ではなく、社会的な事業に投資されたりしています。休眠口座の海外での活用例
このあまり知られていなかった休眠預金について、遂に日本でも動きが出てきたところで各メディアが取り上げるようになりました。
自分が預けていた預金が休眠預金になっても、申請により払戻しができるような仕組みを前提に、金融機関に眠る休眠預金を政府から独立した管理運用機関に資金移動をして活用していくという案です。
日経の記事にあるよう、もともとは不特定多数の民間のお金です。現在の状況はともかく持ち主がいます。その資金を運用するのは本当によいことでしょうか?そんな勝手なことは許さないという意見もあるかと思います。ただ現状では金融機関が利益として計上しています。それはどう思われるでしょうか。
休眠預金をどう社会的に活かしていくのか。本当に社会のために活用されるためにはどのような仕組みが必要なのか。これは国民の理解を得ることはもちろんんこと、それ以前に多様な意見が出され、議論されるべきトピックです。もちろん、そのためには休眠預金ってそもそも何?という具体的な内容がわからないと踏み込めません。
この休眠預金を知るため、議連創設のためのフォーラムが開催されるそうです。最初は迷いましたが、僕も出席することにしました。実は休眠預金についての知識が乏しく、表面的なことは知っていましたが、何か議論ができる状態ではないからです。情報提供までに以下、フォーラム概要を付記します。
事務局にお聞きしたら、だいぶ埋まりかけているそうですのでお早めに!
フォーラム概要は以下----
休眠預金活用推進議連 創設記念フォーラム
~休眠預金が創造する新たな共助社会~
年間800億円に及ぶ休眠預金を活用し、社会の課題を解決していこうというムーブメントが高まっています。その象徴として、4月下旬に超党派の議員連盟が結成されました。我々、民間ソーシャルセクター有志によって結成された「休眠口座国民会議」は、この議連結成を祝いつつ、ここから国民的議論を全国的に広げていき、真に国民のためになる法案になるよう、後押ししていきたいと思っています。
そのため、今回「休眠預金活用推進議連創設フォーラム」と称し、広くNPOセクター、金融セクター、ソーシャルファイナンスコミュニティ、メディアの方々と、そして議連参加議員の皆さんと共に議論できる場を設けました。
このお金で「どんな人達を助けていくのか」「どのようなことを大切にするのか」等、話し合っていきたいと思っています。こうした議論の積み重ねが、これから生まれる、世界最大の休眠預金を活用したソーシャルファンドのより良き姿に繋がっていくことを、心から願って。
== 詳細はこちら ==
日時:5月21日(水) 18時~19時半 (19時半から希望者のみの立食懇親会あり)
場所:日本財団(東京都港区赤坂1-2-2 日本財団ビル)
費用:無料(懇親会は1人1,000円予定)
定員数:100名程度
■こちらからお申し込みください■http://goo.gl/iSWcXR
内容:
・司会
・ 坂之上 洋子(作家・経営ストラテジスト)
・基調講演
・「休眠預金の社会的活用の構想(仮)」 衆議院議員 山本ともひろ
・パネルディスカッション
・コーディネーター: 鵜尾 雅隆(日本ファンドレイジング協会)
・パネリスト:駒崎弘樹(フローレンス)・ 深尾 昌峰 氏(京都地域創造基金)・ 谷合 正明 議員(公明党)・民主党議員(調整中)・柿沢未途議員(結いの党)・みんなの党議員(調整中)・他