外野手を獲得して内野手をロースターから外す。怪我人が出ているのは内野なのに!?
4月18日、ニューヨーク・ヤンキースは、ロサンゼルス・ドジャースがウェーバーにかけていたテイラー・トラメルを獲得した。
約半月前、トラメルは、こちらもウェーバーを経由し、シアトル・マリナーズからドジャースへ移籍した。それについては、こちらで書いた。
◆「過去3年とも打率1割台の選手をドジャースが獲得する。その意図は…」
トラメルをロースターに入れるため、ヤンキースは、ケビン・スミスをDFAとした。トラメルは外野手、スミスは内野手だ。
ヤンキースでは、内野手のDJ・ラメイヒューとオズワルト・ペラーザが、それぞれ、右足と右肩を痛め、まだ1試合も出場していない。さらに、開幕直前にマイアミ・マーリンズから獲得した、ユーティリティのジョン・バーディも、10日の試合で左の内転筋を痛め、故障者リストに入った。
一方、外野手のジェイソン・ドミンゲスも離脱しているものの、こちらは、昨シーズンが終わる前からわかっていたことだ。9月下旬に、インターナル・ブレーシング(人工靱帯の使用)を含むトミー・ジョン手術を受けた。
また、トラメルは、控え外野手のトレント・グリシャムと同じく、左打者だ。
にもかかわらず、ヤンキースがトラメルを獲得したのは、資質を高く評価しているということだろうか。
グリシャムは、ここまで10打数0安打だが、サンプル数は少ない上、もともと、打撃ではなく守備を売りとする。過去4シーズンは、サンディエゴ・パドレスでセンターを守り、2020年と2022年は、ゴールドグラブを受賞した。ちなみに、トラメルも、今シーズンの初安打は出ていない。マリナーズの開幕ロースターには入れず、ドジャースで6打数0安打だ。
あるいは、ラメイヒューに代わり、三塁を守っているオズワルド・カブレラが好調なので、控えの内野手は、ジャマイ・ジョーンズとスミスの2人ではなく、ジョーンズだけでいい、と考えているのかもしれない。故障者リストに入っている3人とも、順調にいけば、4月が終わるまでに復帰できそうだ。