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就活において大きな意味を持つ6月1日。インターンは選考にどう影響するか

酒井一樹就活SWOT代表
(写真:アフロ)

本日、6月1日は就活において大きな意味を持つ日となっている。

2020卒(現在の大学4年生・修士2年)にとっては「選考の解禁日」。

(実質的な選考はすでに始まっており、選考解禁日=内々定を出すタイミングとなっている)

そして2021卒(現在の大学3年生・修士1年)にとっては「インターン応募の解禁日」なのだ。

(こちらも実質的には「エントリーの予約」という形でインターン応募は始まっている

2020卒の就職内定率は5月初旬ですでに半数を超えており(リクルートの就職プロセス調査より)、例年のデータから予想すると6月初旬で7割に到達する。

本日を境に採用の主戦場が2020卒から2021卒にシフトしていくとも言える。

今から6〜7月にサマーインターンの募集が行われ、8〜9月にインターン実施、そして秋インターン、冬インターンの時期となる。外資系など選考の早い企業群を受ける学生であれば、年内に就職先の見通しは立つというようなスケジュール感になっている。

【インターンと就活が一体化した原因は】

就活におけるインターンの重要性は今まで以上に大きなものとなってきている。

「表向き」採用活動のための広報は3年生の3月スタート、選考スタートは6月となっているが、むしろ遵守している企業を見つける方が困難だと言っても過言ではない。(単に採用に出遅れた結果、6月以降に採用スタートする企業は存在する)

先日、こうした問題の現状として「名ばかりインターンが増え、インターン本来の目的が見失われている」という批判が出ているが、そもそも「名ばかりインターン」は会社説明会の代替として増えている側面が大きい。

会社説明会としては3月以降にならなければ開催できないが、それでは遅すぎるからインターンという体裁を取っている企業が多いのだ。

「名ばかりインターンが増えて、インターン本来の目的が見失われる」という事を危惧される動きもあるが、一方で「そもそも採用広報の解禁時期について見直すべきだ」という意見もある。

政府による「禁止要請」も企業には残念ながら届いていない状況だ。

いずれにせよ、少なくとも現状においては「採用広報の解禁が後ろ倒しになった事で、インターンと就活の一体化は進んでしまった」と言える。今や就活する学生にとってインターンは無視できるものではなくなってしまった。

【インターンは選考にどう影響するか】

インターンが内定にどう絡んで来るのかというとその企業によってバラバラであるが、大まかに下記のようなパターンがある。

・インターンが事実上の会社説明会になっている(ワンデイインターンなど)

・インターンに参加しておけば本選考を一部スキップすることができる

・インターンを通して内定が出る

・内定前にインターン参加が必須となっている

ワンデイインターンは、会社の事業紹介や座談会の実施、グループワークでビジネスを疑似体験するというような内容が多く、見方にもよるが「会社説明会に毛が生えた程度」とよく言われている。

一方で「内定に直結する」というインターンは1週間〜2週間程度の参加を求められる事が多い。

ワンデイインターン参加者に、次のフローとして内定直結のインターンが案内されるというケースもある。

ワンデイインターンはウェブエントリーだけで参加できるケースも多いが、内定直結インターンとなると参加前に面接やグループディスカッション、筆記試験なども行われることが多く、本質的には「採用フローの中にインターンを含んだ本選考」と変わらない。

もしこれを読んでいる方の中に2021卒の方がいれば、まずそういったインターンを介して選考枠が埋まっていくという事は是非知っておいていただきたい。

インターンの時期に一切動いていない場合、業界によっては3月にはすでに採用枠がほとんど埋まっているという事にもなりかねない。

就活早期化の問題の是非はともかくとして、21卒の学生で来年就活を行う予定であれば少なくとも志望業界でインターン採用が活発かどうかはチェックしておくべきだろう。

就活SWOT代表

慶應義塾大学在学中、世界初の就活SNSの代表に就任。国内最大の就活SNSへと成長させた後に大学を卒業し、エグゼクティブサーチを行う人材ベンチャーに入社。役員・事業責任者などの幹部人材の採用支援に携わる。2009年にエイリストを設立し「自分の頭で考え、行動する人材を増やす事」を命題として就職情報サイト「就活SWOT」を開設。

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