《阪神タイガース》ファームで調整している助っ人たち―ノイジーとビーズリーの現在の状態は?
■外国人選手たちは・・・
ドラフトで入団した選手たちが着実に力をつけ、主力として活躍している阪神タイガースだが、外国人選手たちも連覇の力になりたいと必死だ。
現在コンディションが整わず戦列を離れている2人の助っ人も、復帰に向けて鳴尾浜球場で汗を流している。
■シェルドン・ノイジー選手
キャンプ中に右肘を痛めたシェルドン・ノイジー選手は、「毎日毎日よくなっているよ」とうなずく。
レフトの位置でのノックでは、精力的に動いて広い守備範囲を見せる。内野への返球も力強く、受けた山崎憲晴コーチを「お~っ!」と驚愕させていた。
「毎日毎日の反応を見て、どういう感じかなと状態を確認しながらやっています。試合?全部がいい感じでいけたら、試合に出たいなって思っています」。
バッティング練習もしっかりこなし、右肘の状態はかなりよさそうだ。
現在、外野のポジションで不動なのはセンターの近本光司選手だけで、あとはまだどうなるか未知である。昨年、レフトのレギュラーだったノイジー選手も確約はされていない。前川右京選手ら若虎の台頭もあり、焦る気持ちもあるのではないだろうか。
しかしノイジー選手は「精神的な準備ができていなかったら、試合にも出られない。準備はできています」と泰然自若の構えで、「判断するのは監督やコーチ。みんな、自分の位置を獲得するために努力している。僕もそれをやっていくだけ」と、自分のやるべきことをしっかりやるだけだと強調していた。
昨年は日本一の瞬間のウィニングボールをキャッチした。「ボスに渡したよ」と明かし、「今年も捕れたらいいね。やってみます」とニヤリ。
開幕までに万全の状態に仕上げるべく、こつこつと練習に励んでいる。
■ジェレミー・ビーズリー投手
ジェレミー・ビーズリー投手も「順調だよ」と、いつものフレンドリーな笑顔で答える。2月29日からは、キャッチボールを屋内から屋外に移し、状態が上がってきていることを示していた。
「感覚はいいですし、体も自分が思ったように動いてくれるんで、感覚以上のボールがいってくれる。そういう面では、すごく楽にボールを投げることができています」。
“マイスピードガン”で後ろからトレーナーに計測してもらっているのも、「リハビリの延長線上で、管理するために使っています。やりすぎないように計っている」というから、いかに状態がいいのかがよくわかる。ただ、「強度」はまだ制限をかけている。
今後はトレーニングの強度なども上げていき、それに体も順応して状態が上がってくることを期待している。「日本で長く野球がしたい」と望んでいるビーズリー投手にとって、今だけでなく長い目で見て良い状態にしたいと考えているのだ。
だからブルペン入りも、現時点では「いつ」とは決めない。「日々の状態を確認するのが大事。毎日強度を上げて、スピードガンでも体でも『もうそろそろ入れるな』って思ったときに入ります」と、体と相談していく。
灼熱の沖縄から、まだまだ冷え込む鳴尾浜に帰ってきたが、「見ていただいたらわかるんですけど、いつも半袖なんで(笑)。ちょっと動いたら汗をかく。寒くてもしっかり汗をかくんで」と、ビーズリー投手にとって寒さはなんてことないようで、元気いっぱいだ。
何度も「順調」と繰り返すビーズリー投手。戦列に復帰すれば、投手陣はますます盤石になる。
(写真撮影はすべて筆者)