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揺れた!地震発生時にするべき正しい行動ってなんだっけ?身を安全に守るための知識を簡単におさらい

おりえ総合危機管理アドバイザー三沢おりえ/防犯・防災・護身術

最近また地震への不安が高まっています。揺れた!その時、自分の身を守るためには何をすればよいのか、東日本大震災から10年になりますが、何度揺れてもなれないのが地震。今回は地震が起きた時に家の中にいた場合の身を守る方法。正しい基本行動を今一度チェックしてみたいと思います。

発震から揺れが収まるまで

緊急地震速報が鳴った、また地震の揺れに気が付いたら、まずは冷静に丈夫な机などの下に入り、揺れが収まるのを待ちます。

揺れてる時に自分を守るポイント

・台所の火がつけっぱなしでも熱湯をかぶってしまうなどの恐れがあるので、瞬時に手が届く場所にいない時は、消しに行かずに避難、身を守るのが優先です。

・タンスは転倒防止をしているけれど冷蔵庫には転倒防止器具をつけていない場合が多い等、家の中で比較的倒れやすいものや倒れにくいものがあります。把握しておき安全を確保しましょう。

・机の下に身を隠す時、長細いテーブルの場合は真ん中よりも端の方が強度が高いです。ただし近くの家具が倒れてきたり、ガラスの飛び散りに巻き込まれる可能性もあるので家の中の窓の位置や家具の配置なども判断しながら身を隠しましょう。

揺れが収まったら

家具の転倒やガラスの割れ等があるかもしれません。冷静に状況を見ながら足元に気を付けて行動しましょう。玄関や窓などを開け、避難経路が確保されているかも確認です。

揺れが収まってから怪我や火傷防止のポイント

・台所やストーブを使用していた場合火の元の確認をしましょう。

・ガラスの割れ等がある場合素足や普通のスリッパでの行動はとても危険です。室内でも靴を履きましょう。日頃から踏み抜き性能の高い防災スリッパの着用や準備をお勧めします。

・一旦揺れが収まっても、余震やさらに大きな揺れが起こる可能性がある事は心得ておきましょう。

避難の判断をするその時

・テレビ、ラジオ、役場等からの情報をチェックします。デマなど正しくない情報も流れやすいのでしっかりと状況の把握に努めましょう。避難勧告が出ているかの確認も必要です。

冷静に判断するためのポイント

・災害時、自分にかかわる大事なニュースや気になる情報は発信元がしっかりしているのか?誰がいつ発信したのか?を知ることが判断上大事なポイントです。またいくつか同じような情報をチェックして、フェイクニュースではないかなどの確認をして下さい。避難の判断も正しい情報を把握しながら行ってください。

・電話の使用について、すぐに身内の無事の確認をしたくなる気持ちはわかりますが、早急に対応が必要な地域まで電話がつながりにくくなる可能性があります。自分の乗用が急ぎではないと判断できる場合は時間をおいてから使用しましょう。

避難が必要な場合

自宅から避難しなければならないと判断した時は、緊急車両などの妨げにならないように渋滞を防ぐために原則徒歩です。外に出る時は落下物やガラスなどにも気を付けて下さい。ただし避難方法も状況により臨機応変な対応が必要です。

避難する前のポイント

・家を離れる時は家の安全を確認。ガスの元栓ややブレーカーは閉め忘れのないようにします。

・家族にはメモを残したいですが玄関などの目立つ張り紙は犯罪者に留守の家だと教えることにもなります。家族だけがわかる合図や家族だけがわかる場所にメモを残すなどして安否や避難先を伝えましょう(普段から避難時の話し合いが必要です)」

・近所に声をかけ、お互いの無事や状況を確認しながら避難しましょう。

危機管理士が勧める避難袋に入れておくと便利な物

一般的な避難袋の荷物には懐中電灯、ホイッスル、水、着替え、マスクなど色々入っていると思いますが、あまりかさばらず、避難袋に追加で入れておくと便利なものをいくつか紹介します。

袋入りスポーツドリンクの粉

あまり重くなく、いざという時は水に混ぜて飲んだり直接舐めたりすることもできるので便利です。体調を崩しやすい状況で発熱時やお腹の調子が悪い時などでも、脱水症状を起こさないための予防にも持っているとよいでしょう。

耳栓・アイマスク

避難所では静かな環境は望めません。音や光が気になるときに耳栓やアイマスクでストレスの軽減を図ってください。

目薬と常備薬(胃腸薬や解熱剤も)

普段から飲んでいる薬がある人はもちろん忘れずに持ちましょう。絆創膏や消毒薬はすでに避難袋に入っているかもしれませんが、胃腸薬、解熱剤、目薬は忘れがちです。

その中でも特に忘れがちなのが目薬、あまり知られていませんが、地震や大雨被害の場合、避難所で医療行為を受けた統計で上位に入る治療に結膜炎があります。衛生面と災害後にほこりや粉塵が増えるためだと思われます。適切な治療を受けるまでに時間がかかる可能性がありますので、使い切りタイプの目薬や結膜炎用目薬などがあると便利だと思います。

まとめ

何度揺れても慣れない地震、緊急地震速報が鳴るとドキッとしますよね。

冷静に判断したいけれども忘れがちな基本の行動。災害時に身の安全を守るためには臨機応変な行動が大切ですが、日頃から基本を知っておいてこそ正しい判断ができるかと思います。いざという時の心構えと準備をして地震に備えましょう。

参考資料 消防庁防災マニュアル

総合危機管理アドバイザー三沢おりえ/防犯・防災・護身術

防犯・防災グッズ記事ランキング監修も手がける専門家。常識にとらわれない怖くない危機管理の考え方で講演会やメディア、セミナー、イベントなど幅広く活動。生活の中ですぐに取り入れられる対策や動き方、便利なグッズを提案。大学や企業向けに行う座学と実技のダイバーシティ系セミナーは防災、防犯だけでなくハラスメント対策など、身を守るために役立つと高いリピート率。 防犯整備士、危機管理士(自然災害・社会リスク)非常食研究家。 逃げるための護身術指導者、元硬式空手世界チャンピオン。 日本災害危機管理士機構、日本防犯設備士機構所属。

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