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内向的・外交的:どちらの性格も磨くために

碓井真史社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC
写真はイエー時:内向的外交的、どちらでも君はOK(写真:アフロ)

■内向的とは・外交的とは

元々はユングが世に広めた言葉ですが、内向的な人は心のエネルギー、興味関心が、内側に向かう人です。外交的な人は、それが外側に向かう人です。

外交的な人(外交性が高い人)は、大人数の集まりを好み、刺激を好み、積極的です。内向的な人(内向性が高い人)は、少人数を好み、内省的で、慎重です。心理学的には、どちらが良いということはないのですが、世間一般では外交的な人の方が高く評価されやすいでしょう。

学校でも、職場でも、明るく元気で積極的な人は、良い評価を受けます。大人が幼い子を見るときも、見知らぬ大人に対してですら笑顔で「こんにちは!」と言ってくれる子の方を、良い子と見るでしょう。

内向的な人は、自分を見つめやすいので、自分の欠点に気付きやすすく、実際以上に自己評価が低くなることもあります。外交的な人すぐに友達を作りますが、内向的な人は友達作りに時間がかかります。

特に現代社会では、みんなにコミュニケーション能力が求められます。芸人さんのトークのような、巧みな会話が求められるのです。そうなると、内向的な人はますます苦しくなるでしょう。

■現代における内向的な人の苦しみ、外交的な人の悩み

大昔なら、小さな村の中で、昔から顔馴染みの人たちと共に暮らし、協力しながら仕事をしていました。内向的な人は人と仲良くなるために時間がかかるのですが、昔の村社会なら、みんなが家族のようでしたから、問題はありませんでした。

ところが現代では、人の交流と移動が盛んに行われます。次々と新しい人と出会い、人間関係を作らなければなりません。これは、内向的な人にとっては、大変なことです。

ただ、内向的外交的、それぞれに悩みはあるでしょう。ドラえもんに登場するジャイアンは外交的ですが、我が子がジャイアンのようだったら、親はきっと悩みます。

大声を出し、腕力があって、強引なほど積極的。そのような人がとても高く評価された時代もあるのですが、現代においてはトラブルを起こすこともあるのです。

それでも現代社会は仕事や会話の場面で外交的であることが求められやすいので、内向的な人は人生の最初から苦労も多いのですが、アナウンサーやお笑い芸人など、人前で話すことを仕事にする人たちも、実は内向的な人がたくさんいます。

内向的、外交的。どちらの人も幸せに暮らすためには、どうしたら良いのでしょうか。

■内向的な人はダメな人? 営業マンにはなれない? そんなことはありません

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社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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