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アマで16度全米王者となったライト級ファイターが8連勝(6KO)

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
撮影 著者

 9月17日の興行は、間違いなくカネロ・アルバレスの"ホーム"だったが、前座には幾人ものメキシカンが出場した。第3試合は、メキシコ系アメリカンとメキシカンの戦いとなった。

 米国カリフォルニア州フレゾノ出身で、7戦全勝5KOのマーク・カストロと、7勝(3KO)1敗2分けのメキシコ人、ケルビン・メンドーザがぶつかった。

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 ファーストラウンドから、上下に打ち分けるカストロのジャブが光る。身長でもリーチでも7cmのアドバンテージのあるカストロは、その利点を生かす戦い方をした。

 5回、カストロの右ストレートと左ボディアッパーでダメージを負ったメンドーサの顎に、狙いすました右アッパーがヒット。たまらずメンドーサは崩れ落ちた。次の瞬間、レフェリーが試合を止めた。

 メキシコ人の母と、エルサルバドル人の父を持つカストロは父親の指導の下、4歳にしてグローブを嵌めた。アマチュア時代には16度、全米王者となり、 2015年に開かれたジュニアワールドと、翌年のユースワールドで世界一となっている。 また、フレゾノ大学にも入学した23歳だ。

 カストロの未来は明るそうだ。カネロ以上の存在となれるか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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