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「なんとか昇級できたのはよかった」「挑戦争いにからめるようがんばりたい」新A級・藤井聡太竜王コメント

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

藤井聡太竜王「(角換わりで後手番を持ち、序盤25手目▲3五歩と仕掛けられた)本譜の形で仕掛けられてしまうという認識がなかったので、ちょっと失敗してしまったかなと思っていました。仕掛けを軽視して、どう対応するか結局わからなくて。本譜は苦しくしてしまったのかなというふうに思って指していました。(王手に対して56手目、1時間24分の長考をしていたが)途中、自信がなかったので。そうですね、うーん。△6二玉か△6三玉、どちらか考えたんですけど、どちらも自信の持てる変化がわからなかったです。(終盤、71手目▲3二銀成から派手なやり取りがあった)こちらは仕方ないのかなと思っていました。ただ、自玉がかなり危険な形なので、どうなっているかわからなかったです。(勝ちになったと思うのは?)そうですね。(82手目)△7六桂から△7五玉として、自玉が少し広くなったので、そのあたりはいけるのかな、と思いました。(本局に勝ってA級昇級が決まった)そうですね、今期はけっこう、全体を通して苦しい戦いだったと思うので、なんとか昇級できたのはよかったです。(来期A級では名人挑戦をかけて戦う)今期はけっこう課題が多かったと思うので、そのあたりをしっかり振り返って、来期、挑戦争いにからめるよう、がんばりたいと思います」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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