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松島幸太朗、フランス行きの相談相手は?【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
国内屈指のトップアスリートの1人(写真:田村翔/アフロスポーツ)

 今夏からフランスのクレルモンでプレーするラグビー日本代表の松島幸太朗が2月22日、記者団に対応。新たな挑戦に向け、同僚が良き相談相手になっていると明かした。

 この日は東京・秩父宮ラグビー場での国内トップリーグ・第6節にサントリーのフルバックとして後半11分から途中出場(前半31分からも脳震盪した選手との一時交代で9分間プレー)。69―14で4勝目を飾った。

 以下、共同会見時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

――フランス挑戦について。

「スタンダードを下げずにやっていく。常にレベルの高いところに(基準を)置いておきたいです。いいクラブからオファーが来て、クレルモンが一番、感触がよかった。イングランドからは来ていない」

――以前、南アフリカのシャークスアカデミーにいた頃もフランスでプレーしたことがあります。フランスのリーグの印象は。

「その時は怪我もしていたのであまり。やっぱり、フォワードがでかいというイメージ。チームによってですけど、ゴリゴリのチームとボールを動かすチームと」

――フランス語の勉強は。

「ちょいちょい。マット・ギタウがいるので」

――サントリーにいる元オーストラリア代表のギタウ選手は、以前フランスのトゥーロンでプレーしていました。

「アドバイスは常に聞いています。長い期間でどう調整していくか、これから、近づけばまた細かいことを聞く」

――オリンピックの7人制日本代表との両天秤に賭けられていたとも報じられていましたが、実際は。

「セブンズは長いことやっていなかった。15人制で結果を出してきたので、15人制で。時期も被っていましたし(トップ14の開幕もオリンピックの開催も夏)。タイミングというものもあると思うので」

――フランスでどんなプレーをしたいか。

「ステップワーク、スピードで勝負。フィジカルはまた変わってくると思うので、そこを強化しないと怪我する。そこはしっかりと取り組んでいきたいです。また違った環境になると思うので、自分が新しい経験ができ、選手としてレベルが上がると思う。楽しみにしています」

――日本代表の活動期間については。フランスではリーグ戦の開催時期とテストマッチの期間が重なっています。

「リリースする時期は決まっているので」

――他の日本人選手にもオファーがあるらしいが。

「そこは増えれば増えるほど日本代表にとってもいいし、対戦相手としても楽しめる。サンウルブズもなくなる分(国際リーグのスーパーラグビーに日本から参戦。2020年限りで除外)、海外に行けばプラスになる。僕自身、このトップリーグが終わった後に行くのでタイミング的には一番いい。1年目は、そのチームでどんな存在になるのかで重要になる。意識高くやっていきたいです」

――現状では、海外に挑戦する日本人選手の旗頭的な存在になる。

「ここで活躍をしないと(日本に)ネガティブな印象を与えてしまう。いますぐ海外のリーグに行って活躍できる選手は(他にも)いると思うので、そういうところに、(自身が)勢いをつけていきたいです」

 この日は会場の外にダフ屋がいる状況ながら、公式入場者数は満席には満たない13856人。しかし松島がウォーミングアップをするだけでスタンドは大歓声に包まれた。千両役者をサントリーの試合会場で見られるのはあとわずかだ。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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