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睡眠が変わるとケガが減る?ランニングで睡眠の質を高める方法とは

萩ゆうランニング系ライター

ランニングの疲労回復には栄養と休養が不可欠です。特にランナーは、日々体力を消耗しているため睡眠をしっかりととって体を回復させることが大切!

ここでは、ランニングと睡眠についてご紹介します。

睡眠とケガの関係

足に痛みを抱えている一般市民ランナーが多いように、オーバートレーニングをカバーするためには、休養と睡眠のバランスを取ることが重要です。

ある調査では、睡眠時間が長いほどアスリートのケガのリスクが減るという結果が出ています。

平均年齢15歳の112人の思春期アスリートを調査した結果、平均睡眠時間が8時間未満の選手は、8時間以上の選手と比較して1.7倍ケガをする可能性が高かった。
(参考:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25028798/

睡眠は個人の生活習慣に左右されることから、なるべく意識して十分な時間と質の睡眠を確保していきたいものです。

睡眠の質を高めるランニング方法

なるべく日光を浴びる

朝や日中のランニングは日光を浴びることができるため、セロトニンの分泌に効果的です。セレトニンには脳と体を活性化させる作用があり、外ランニングで太陽を浴びることにより精神が安定させられて、睡眠向上につながると言われています。

日光浴がセロトニンの分泌を促すのは、セロトニン神経を活性化させるためです。
セロトニン神経とはセロトニン分泌に関わる器官です。
セロトニン神経は網膜が光を感じることで活性化します。
(参考:https://www.mcsg.co.jp/kentatsu/health-care/19901

仕事や学校がある平日は朝に、時間のある休日は日中の時間帯にランニングをすることで、睡眠の質を高めるランニングができるでしょう。

遅すぎる時間のランニングは避ける

睡眠の質には深部体温の変化が影響しており、睡眠前後で深部体温の落差が大きいほどよく眠れると言われています。

深部体温が向上する夕方(起床から11時間後)が、最もランニングに適した時間です。また、ランニングで上がった深部体温が下がりきるには2~3時間かかるため、寝る3時間前には走り終えていることが理想です。

ランニング後は湯船に浸かり入浴をする

ランニング後に副交感神経を優位にしリラックス状態にするためには、入浴が効果的です。入浴は深部体温を変化させるので、より良い睡眠を促します。

また、入浴により疲労回復効果も促されるため一石二鳥。

ランニング後はどうしてもシャワーで済ましてしまいがちですが、その日の体調に合わせて15分は湯船に浸かるようにしましょう。

食前にランニングをする

ランニングは食前にするようにしましょう。食後のランニングは、胃もたれや吐き気などの消化不良を引き起こし、睡眠の質低下につながります。

空腹状態のランニングが辛い場合は、消化の良いゼリーやバナナなどを軽く食べ、内臓への負担を考えて走る方法がおすすめです。

日頃からしっかり寝るのが理想

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、『適正な睡眠時間には個人差があるが、6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保する』ことが推奨されています。

普段から走っているランナーが特に疲労を感じやすい練習後や大会後は、さらに長い睡眠時間を確保することが理想です。

また、寝だめをするのではなく、日頃から早めの就寝準備を心がけ十分な睡眠をとることを心がけることが大切です。そのためには、部屋の室温を調整したり、寝具を寝やすいものに工夫したりすることもポイントになります。

慢性的にランニングでケガが多い人は、日頃の睡眠を見直すことでケガのリスクが軽減できるかもしれません。しっかりと満足いく睡眠をとり、ランニングライフをより充実させましょう!

ランニング系ライター

全国各地を転々と暮らすWebライター。スポーツ系、おでかけ系メディアなどで執筆中。3度の飯よりランニングが好きで、フルマラソン3時間ぎりの記録をもつ。

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