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洗濯機で洗うのは危険!防水ウェアの安全なお手入れ方法を洗濯研究家が解説

平島利恵洗濯研究家
防水と撥水の違い、知っていますか?

洗濯研究家の平島利恵です。レジャーシーズンに活躍する、レインウェア、ウィンドブレーカーや防水シーツなど、防水加工が施されたアイテムは洗濯機で洗うと大変危険であるとご存知ですか?
これらのアイテムを誤って洗濯機にかけると、洗濯機が転倒したり、故障したりする恐れがあります。

防水性衣料の洗濯における危険性

防水加工されたものは水も空気も通さないため、洗濯機で洗うと、排水穴を塞いでしまい、排水ができず、洗濯槽に大量の水が残ります。この状態で高速脱水が始まると、洗濯機が異常振動を起こし、転倒することがあります。

洗濯機が転倒すると、家の壁・床・柱を傷つけ、洗濯機自体も大破する恐れがあるので注意が必要です。

実際にどうなるのか知りたい方は再現映像もご覧ください。【参照:独立行政法人製品評価技術基盤機構 洗濯機「脱水時に転倒」(外部リンク)】

防水と撥水の違い

衣類に口をつけて息を吹き込み、空気が通らないものは防水加工品です。

撥水加工

布地の表面をコーティングし、水を玉状にして弾きます。撥水加工の衣類は洗濯機で洗うことができますが、使用・洗濯のたびに、機能も低下します。

防水加工

生地の繊維の隙間を完全に埋め、水を通さない加工です。例として、レインウェア、おねしょシーツ、自転車カバーなどがあります。これらは洗濯機で洗うことができません。

防水・撥水加工のお手入れ方法

防水性衣料のお手入れ方法

1.中性洗剤をぬるま湯に溶かし、やさしく押し洗いし、泡が出なくなるまでよくすぎます。

2.脱水はタオルに包んで、水分を移しとります。

撥水加工された衣類

洗濯機で洗える場合は中性洗剤を使い、デリケートコースで洗いましょう。洗えないものは上記手順で手洗いします。

撥水効果が落ちてきたら、15~20分ほど乾燥機にかけたり、アイロンやドライヤーで加熱すると効果が復活します。撥水スプレーやクリーニング店での撥水加工もおすすめです。

レジャーシーズンに向けて、防水性衣料を正しくお手入れして、快適に過ごしましょう!

洗濯・掃除で使うと故障の原因になる身近なもの」も併せてご覧ください。

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洗濯研究家

2004年武庫川女子大学を卒業。株式会社リクルートに入社し、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC事業を展開。2013~2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国し、洗濯洗剤と布ナプキンプランド"Rinenna"を展開。現在、洗濯研究家として「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。クリーニング師。

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