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洗濯機に使うのはやめて!洗濯・掃除で使うと故障の原因になる身近なもの

平島利恵洗濯研究家

洗濯研究家の平島 利恵です。重曹やクエン酸など、なるべく優しいものでキッチンやお部屋の掃除をする方も多いと思います。重曹やクエン酸は安心して使える便利な掃除アイテムですが、洗濯機にこれらを使うと、故障の原因になるリスクがあるんです。

洗濯機に酢・重曹・クエン酸の使用は控える

パナソニックの公式HPには、次のような注意喚起が書かれています。

重曹・お酢・クエン酸の使用については控えていただくようにお願いします。

出典:Panasonic公式HP「よくある質問」より

一般社団法人日本電機工業会も、酢を洗濯機に使用しないよう注意喚起しています。

お酢によるカビの発生防止効果は確認できていません。また、お酢は洗濯機の金属部品を傷める危険性がありますので、洗濯機には使用しないでください。

出典:一般社団法人日本電機工業会「洗濯機のカビ Q&A」より

重曹を使わないほうがいい理由

重曹は水に溶けにくく、溶け残った粒子が固まりやすいため、洗濯機内部の故障を招くリスクがあります。弱アルカリ性の重曹は、洗濯槽掃除に使用しても、黒カビを効果的に除去できません。

酢・クエン酸を使わないほうがいい理由

酸性である酢・クエン酸は、洗濯機のゴムや金属部品を劣化・腐食させるリスクがあります。洗濯槽掃除に使用しても、黒カビを効果的に除去できません。

洗濯での使用も同様

SNSでは、ナチュラルな酢・重曹・クエン酸を洗剤・柔軟剤代わりに使う方法も紹介されていますが、重曹単体で洗濯に使用した場合、粉石けんや合成洗剤と比較し、洗浄率が低く、洗浄効果は期待できないという実験結果もあります。

出典:北海道立消費生活センターより

肌負担を減らしたい方は、すすぎを増やそう

洗浄効果が低く、衣類に汚れが残ったまま蓄積すると、不衛生な状態になります。直接肌に触れる衣類を清潔に保つには、正しく洗剤・石けんを使うことが大切です。

洗剤・石けん残りが心配な方は、すすぎの回数を3回に増やすと、洗浄成分も汚れもしっかりと洗い流すことができ、一石二鳥です。お肌が弱いご家族がいらっしゃる場合は、洗剤・石けんで衣類の汚れをしっかり落とし、①すすぎの回数を増やす ②洗濯槽を清潔に保つ ことを試してみてください。

清潔な洗濯には洗濯槽を清潔に保つことが大切です。梅雨前に必ず洗濯槽掃除をしましょう!洗濯槽掃除の方法は半年使った洗濯槽は黒カビだらけ!!洗濯研究家が洗濯槽掃除を徹底解説【黒ずみ・ニオイ対策】をご覧ください。

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洗濯研究家

2004年に武庫川女子大学文学部を卒業し、株式会社リクルートに入社。じゃらんのEC事業に携わり、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC事業を展開。2013~2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置さ洗剤の着想を得て帰国。株式会社Heulie 設立。洗濯洗剤と布ナプキンブランド"Rinenna"を展開。洗濯研究家として、「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。

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