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雷列島のあとは、猛暑が到来か

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雷と調布市の街並み(写真:イメージマート)

あちこちで活発な雨雲が発生中

雨雲の様子(ウェザーマップ)
雨雲の様子(ウェザーマップ)

上空の寒気や湿った空気、また低気圧の影響で、きょう14日(水)も不安定な天気が続いており、あちらこちらで活発な雨雲が発生中です。

上空の寒気はむしろこれから日本列島に接近し通過するため、まだまだ不安定な天気が続き、あす15日(木)は西日本を中心に、さらにあさって16日(金)は東日本や東北を中心に、いわゆるゲリラ雷雨に十分な注意を要します。

関東はあさって16日(金)不安定がピークに

あさって16日(金)の上空の気温予想、GFSモデル(ウェザーマップ)
あさって16日(金)の上空の気温予想、GFSモデル(ウェザーマップ)

上図はあさって16日(金)午前9時の上空の気温予想です。

東日本の上空約5500メートルには、平年より低いことを表す寒気の塊が進入している一方で、上空約1500メートルは平年より高いことを表すピンク色となっており、これは上層が冷たく、下層が暖かいという不安定を助長するパターンです。しかもこのところの雨で湿度も高く、より不安定となりやすい状態です。

発雷確率

発雷確率(ウェザーマップ)
発雷確率(ウェザーマップ)

実際にあさって16日(金)の発雷確率(雷の発生する確率)をみると、関東地方でかなり高くなっており、都内も50%以上の赤色に覆われています。あさって16日(金)は、特に関東地方で、朝の通勤通学の時間帯から夕方頃まで雷雲の非常に発生しやすい状態が続きますので、空模様の変化に要注意です。

雷のあとは猛暑のおそれ

上空約1500メートルの予想気温(ウェザーマップ)
上空約1500メートルの予想気温(ウェザーマップ)

雷のあとは気温が急上昇する予想です。上図は上空約1500メートルの気温予想で、週末は寒気が抜けた後、大陸から日本海経由で、かなり暖かい空気が流れ込んでくるでしょう。

紫色で示された18度以上の領域は、晴れれば、海風の届きづらい内陸を中心に、35度以上の猛暑日となる可能性のある暖気で、この暖気が17日(土)から18日(日)にかけて、関東など東日本を中心に流れ込んでくる予想です。

猛暑日のおそれも

予想最高気温(ウェザーマップ)
予想最高気温(ウェザーマップ)

週末は日差しもあるため、気温が急上昇し、広い範囲で30度以上の真夏日となるでしょう。群馬県伊勢崎や福島県梁川などは35度の猛暑日となる予想で、より暖気が強まったり、雲がない気象条件などによっては、体温並みの猛暑となる所が出てくるかもしれません。

今年はほぼ1か月前の5月17日から18日にかけて一旦暑さがピークとなり、福島県梁川で36.2度、福島で35.4度、群馬県伊勢崎で35.1度、熊谷で35.0度など、記録的に早い猛暑日を観測しました。

もし猛暑日となれば、ちょうど1か月ぶりとなり、さらに夏至が来週6月21日(水)に迫っているということもあり、まさに直上付近から強烈な日差しが降り注ぐため、炎天下での行動や運動は、特に熱中症に警戒が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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