【京都市中京区】こんなにもパン王国になったんなんでですのん! 個性豊かなパン屋が出そろう三条会商店街
今や毎日の生活に欠かせないパン屋さん、京都三条会商店街ではこの数年でパン屋さんが随分と増加しました。800メートルのアーケードの中に、なんと手作りの店だけで7店舗、サンドイッチなどをテイクアウトできるカフェなども合わせると10店舗を超えて乱立、まさにパン王国といった状況です。競合しないのかと心配になってしまったのですが……。
「まあ、最近パン屋ばっかりやなあ、うちはここしか買わんけどな」と常連客らしき壮年の婦人が食パン一斤を買い求めていました。商店街の千本通り側に近い panscape三条本店でのことです。店長は、「うちは、ここで十数年になるし、常連さんも多い。全粒紛専門店として定着もしているので影響はないですよ」と言います。panscapeでは、小麦粉になる前の玄麦から自家製粉した挽きたての全粒粉で毎日パンを焼いています。パン屋は出店当時、商店街内に3店舗だったといいます。
緊急事態宣言が発出されて2回目の日曜日となった2021年8月29日、京都三条会商店街は中々の人出で賑わいを見せていました。地域の商店街には、地元で食材などを求める姿があり、人流も増加傾向にあるようにも思えます。そんな中、パン屋さんはどの店も大盛況です。
もちもちふわふわのおゆごね食パンと、アイスメロンパンはじめ、様々な創作食パンが人気のBrother Bakeryの店主、里井 諒さんは、「中心街を少し離れた、しかし大きな商店街で、出店しやすさもあって、この状況になっているようです。少し驚いてはいますが、うちもそうですし、それぞれの店が個性があるので、むしろ顧客が増えているようにも感じます」と話してくれました。
その真向かいで営業する高級クリーミー生食パンLA・PANのスタッフも、「地元のお客さんも多いですし、地域でしっかり顧客をつかめると思って出店してきました。高級生食パンでは2店舗しかないですしね。お客さんも色々選べますね。パン好きが集まってくれればいいのでは」と言います。
今年7月24日にオープンしたばかりのカレーパンの「Car Kitchen Sakura」の店長の桜井 真雄さん(28)は、パン王国での新規参入について、「今大人気のカレーパンという独自性で勝負しますよ。それと同時に、地域の皆さんが親しみやすい、そんな温かいお店づくりを目指します」と自信をのぞかせます。
4月28日に参入した「極上生食パン 菓司蔵 根来衆」も昆布だしを練りこんだ自家製天然熟成酵母のパン、天使の美流来(みるく)などが大好評で近くに2店舗目を展開するほどに。昔からあるBAKERYバタバタやベイクハウスDENDENも根強い人気があり、次から次へとお客さんが入店していました。カフェ群のテイクアウトも好調のようで、むしろ各々の店の個性的な集客が功を奏して、パン人口が増えている感がありますね。
京都三条会商店街へ来たら、好きなパンがよりどりみどり、パン好きにはたまらない王国へどうぞ寄ってみてくださいな。
京都三条会商店街 京都市中京区今新在家西町1-1(堀川三条から千本三条まで)