【京都市西京区】酷暑の影響で大枝のブランド柿が大打撃収穫減で味は良いが小振り。シーズン後半に期待の声
大原野神社や正法寺、勝持寺、善峯寺や光明寺、柳谷観音といった名だたる紅葉の名所として知られる西山三山の麓を貫く府道10号線(大山崎大枝線)の内、大原野から国道沓掛口へ抜ける街道は、柿畑がひろがり、大枝柿の直売所が軒を連ねることから、通称「柿街道」と呼ばれています。
大枝柿の品種は富有柿ですが、昼夜の寒暖差があるため甘みが強い良質の柿になるるのだそう。宮内庁主管の大嘗祭に献上されたことでも知られるブランド柿です。直売所の背後には見事な柿畑が連なっています。
しかし、例年この時期になると賑わうその柿街道に異変が起きていました。2024年11月8日に訪れました。連なる柿農家さんの直売所には、「今年の柿はカメムシと夏の暑さの影響で数が少なく小さいです。よろしければお買い求めください」の張り紙やポップを出す店も。
「千弥農園」では、その大枝柿の柿狩りとすき焼きやバーベキューなどを、12月上旬まで楽しむことができます。この日も会場は観光客などで盛況でした。松木孝史社長は、「今年は酷暑と大量のカメムシにやられて大打撃やなあ。甘みはよう出てるけど収穫量が少なく小振りです。他への出荷ができんから良質の柿は現地に来てもらうしかない」と話します。
他の農家さんも「なんとかこれから後半にかけて収穫が増えればいいんやけど」と口々に話されていました。元々、市場に限られた数しか流通しない大枝柿ですが、柿街道沿いの直売所に並んでいるのも今年は少なめ。2024年は現地まで買い求めに足を運んだ方が良いようです。
柿街道周辺では、柿の葉がオレンジに輝く柿紅葉も楽しめます。柿紅葉(かきもみじ)とは、晩秋になって柿の木の実が熟する頃に葉っぱが美しくオレンジ色に色づくことをいいます。昨年は残念ながら十分な色づきは見られませんでしたが、こちらも今年は見られるといいなと期待が寄せられています。
色づけば、特に京都縦貫道の北側の柿畑で、西山山麓のなだらかな斜面に広がる絶景が楽しめるので、立ち寄ってみてはいかがでしょうか! くれぐれも畑の中には入らず、周辺からの観賞や直売所での購買をお願いします。
柿街道 千弥農園(外部リンク)京都市西京区大枝西長町1-60 075-331-0855