「最初はYouTubeって何?って感じだった」上原浩治が語る登録者数”首位浮上”までの道のり
YouTubeチャンネル「上原浩治の雑談魂」が開設から2年半で、チャンネル登録者数が51・8万人に達した(8月26日現在)。制作を手伝ってくれている裏方さんによれば、プロ野球OBによるYouTubeチャンネルではトップの数字になったそうだ。誰かと競っているとか、勝負をしているという気持ちは全くないけれど、出演してくれた方々、進行を担ってくれる上田まりえさん、裏方の皆さん、何より登録して視聴してくれている皆さんに改めて感謝したい。
正直に打ち明けると、最初にYouTubeチャンネル開設のオファーをもらったときは、YouTubeのことをあまりわかっていなくて、「なに、それ」と聞き返したくらいだった。そんな状況でのスタートだったので、当初は何をしたいのか、自分でもよくわかっていなかった。スタッフのアイデアに乗っかって、現役時代のフォークの握り方を披露したりもしたが、しっくりこなかった。何か違う。試行錯誤した結果、「一人でやるよりも、ゲストを呼んで一緒にトークをしたほうが楽しいんじゃないか」との考えに至った。野球に詳しく、話が脱線してもうまく進行してくれるまりえちゃんとのコンビがピタリとはまった。
出演依頼の交渉はいたってシンプル。現役時代から親交があるプロ野球界の先輩、同級生、後輩に自分で直接、連絡を入れる。とてもありがたいことに、自分のまわりには「雑談魂」に呼びたい人、話を聞きたい人たちがたくさんいる。先方の事務所の都合などで断られることがあっても、あとくされは全くない。OKの返事をくれたら、出演が決定。由伸(高橋由伸)が巨人の監督退任後に初めてYouTube出演をしてくれたり、松井秀喜さんとの収録はニューヨークで実現したり。古巣の巨人だけに限らず、多くの人たちが出演してくれて、チャンネルを育ててもらったと思っている。
タイトルの通り、トークのメインは「雑談」。私は事前に台本も進行表も目にせず、「無」の状態で収録に臨む。出演者の方との事前の打ち合わせも一切ない。その場で雑談が始まって、自分が知りたいこと、興味がわいたことを聞く。真っ向勝負(笑)だ。他球団の話とかは、自分でも知らないことだらけで発見が多い。FA選手に「どこの球団にいくの」と直球の質問をぶつけるのも、自分が聞きたいから。相手も直球で返してくれることが多い。あまり無茶を言えば、そこはまりえちゃんがうまく軌道修正してくれる。そこの信頼があるから、安心してトークが展開できる。
出演者の方々にも肩、肘を張らず、Tシャツ、短パンで収録にきて、楽しくトークして帰ってもらえたらうれしい。見ている人にはお酒を飲みながら、笑ってもらえたら最高である。結果的に「雑談魂」で初めて聞いたという話やテーマがあれば、喜んでもらえるのではないだろうかと思っている。登録者が55万人に到達したら、松井さんが再出演してくれることになっている、、、はずである。まだまだ先の目標ではあるが、53万人くらいになったら、連絡してオファーを出してみたい。今後の展開としては、視聴者の人たちがどんな「雑談」が聞きたいのか、実は本音が知りたい。前向きなご意見を待つとともに、これからも、肩肘張らずに続けていきたい。