【天使の名を授けられた人々】こんなにもたくさんいる、世界中のエンジェルたち
あなたは、アメリカ人の方で“マイケルさん”という名を、よく耳にすることはないでしょうか?
この名前、じつは神話で語られる天使『ミカエル』の、英語読みなのです。
有名人で言えば“マイケル・ジャクソン”や“マイケル・ジョーダン”も、みんな“ミカエルさん”だったというわけですね。
このように、ほかにもよく聞く海外の名前には、天使に由来する名が、数えきれないほどあります。
そこでこの記事では、世界中でとくに人気のある大天使と、それに由来した命名をご紹介したいと思います。
【ミカエル】
英語読みでマイケルになるほか、ドイツ語ではミハエル、フランス語ではミシェル、スペイン語ではミゲル、イタリア語ではミケーレ・・などなど。
すべて各国ごとの発音で、親しまれています。
大天使『ミカエル』は、森羅万象のうち火を司るといわれ、悪魔と闘う強力な存在でもあります。
そのため、名としてつけられるときも、とても人気のある天使の1人です。
神話においては、神が最も信頼する天使の1人であり、堕天使ルシファーが神に反旗を翻した際には、天使の軍勢を率いて戦い、これを撃退したと語られています。
またイスラム圏の国々においても“ミーカール”“ミーカーイール”などの発音で呼ばれ、知られている存在です。
まさに世界中、多くの国と地域で親しまれている天使と言えます。
【ガブリエル】
こちらもヨーロッパから南米まで、世界中の命名で人気があります。
カタカナ表記をすれば、そのままガブリエルという発音で、男性にも女性にも、名づけられることの多い名前です。
2022年にパリ市が発表した、赤ちゃんの名前(男児)人気ランキングでも『ガブリエル』は、映えある1位に輝いています。
また世界屈指のブランドを創りあげた“ココ・シャネル”も、本名は“ガブリエル・ボヌール・シャネル”。
一般人から有名人まで幅ひろく、その名を冠する人々が大勢います。
神話においては水を司る天使といわれ、神の意志を代行する存在として、重要視される大天使です。
キリスト教においては、マリアへ受胎告知をする役割りを担い、また欲望にまみれて堕落した街“ソドムとゴモラ”を滅ぼしたのも、このガブリエルと言われます。
イスラム教でも“ジブリール”といった発音で呼ばれ、開祖マホメットに神の言葉を伝え、コーランを完成させた存在として、最重要視されている天使の1人です。
【ラファエル】
世界史や美術の教科書に“ラファエロ”という芸術家が登場しますが、彼の名は『ラファエル』のイタリア語読みとなります。
現代でもテニスの世界的プレイヤー“ラファエル・ナダル”のように、そのままの発音で、名づけられている方も多いです。
ラファエルは風を司り、数いる天使達の中でも、とくに慈愛に満ち、穏やかな性格であると語られています。
また深い医学の知識を持ち合わせ、心の面でも身体の面でも、病に苦しむ人々を助け、癒す存在であると言われます。
イスラム圏でもまた“イスラーフィール”“イスラフェル”などの発音で呼ばれ、神話に登場する天使です。
【世界中のエンジェルたち】
以上、国や宗派を越えてポピュラーな天使と、それに由来する名前について、ご紹介しました。
現実の人名はもちろん、いまや映画やアニメ作品のモチーフなど、あらゆるところで見聞きする、天使の名前。
上記の他にも、エンジェルのイタリア語読み、“アンジェロ君”や“アンジェラさん”などは、もっと直接的です。
また“マリア”や“ムハンマド”など、神話や信仰に由来した名前は、例を上げればキリがありません。
日本でも、もし「あなたは天使みたいな人」と言われれば・・とくに女性にとっては、最大級のほめ言葉ですね。
あなたも先々、こうした名の方と知り合ったときには、ぜひ「そのお名前、天使からつけられました?」などと、話題にしてみてください。
きっと親近感を持たれますし、相手の文化や信仰を、理解するきっかけにもなると思います。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
※神話における天使の役割や肩書きは、世界中で諸説あります。この記事では主に代表的なものをピックアップさせて頂きました。