広島東洋がリーチをかける「同じ球団から3年続けて新人王」は過去に何度あった!?
セ・リーグの新人王は、過去2年とも、広島東洋カープの選手が選ばれている。2020年は森下暢仁、2021年は栗林良吏が受賞した。
同じ球団から2年続けて新人王は、10度以上を数える。ただ、広島東洋がリーチをかけている3年連続となると、前例は極めて少ない。1984~86年に3年連続の広島東洋と、2008~11年に4年連続の読売ジャイアンツしかない。パ・リーグは皆無だ。
広島東洋の3年連続は、1984年の小早川毅彦が一塁手、1985年の川端順と1986年の長冨浩志は投手だった。読売の4年連続は、2008年の山口鉄也が投手、2009年の松本哲也と2010年の長野久義(現・広島東洋)が外野手、2011年の澤村拓一(現ボストン・レッドソックス)は投手だ。
今年も、広島東洋の投手が新人王を受賞すれば、同じ球団の投手が3年続けて新人王は、史上初となる。森下は2019年のドラフト1位、栗林は2020年のドラフト1位だ。昨年、広島東洋は、ドラフト1位で投手の黒原拓未を指名した。
ローテーションの6枠は、すべて埋まっているわけではない。大瀬良大地、森下、九里亜蓮が入っても、あと3枠が残る。床田寛樹、玉村昇悟、大道温貴、高橋昂也、ドリュー・アンダーソン、野村祐輔らに加え、黒原とドラフト2位の森翔平も、候補の一人だろう。
ドラフト3位の中村健人も、予定どおりに鈴木誠也がメジャーリーグへ移籍すれば、外野の一角に位置するかもしれない。2月11日の紅白戦に続き、16日に行われた横浜DeNAベイスターズとの練習試合でも、中村はホームランを打っている。
なお、新人王は、プロ1年目の選手とは限らない。同じ球団から連続受賞のなかにも、プロ2年目以降に選ばれた選手はいる。例えば、1998年の小関竜也は、プロ4年目だった。1995年は一軍出場がなく、1996~97年の出場は1試合ずつ。ちなみに、1994年のドラフトでは、投手として2位指名を受けた。2008年の山口と2009年の松本のように、育成選手として入団し、新人王を手にした例もある。山口の場合、読売に入団する前に、アリゾナ・ダイヤモンドバックスと契約し、2002~04年にルーキーリーグで投げた。