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大谷翔平に韓国メロメロ 本人見て「祈りが通じた」 メディアは真美子さん関連の「ある瞬間を見逃さず」

(写真:ロイター/アフロ)

さすが「韓国で史上最も愛される日本人アスリート」。

すでに日本でも大きく取り上げられている通り、3月15日に大谷翔平が韓国入りした。現地の大騒ぎぶりはなかなかのもので、空港にファン600人が押しかけ、メディアも大々的に報道。その後ホテルに移動しても、その様子を各紙が記事を配信するなど、大騒ぎになっている。

それがいかにすごいのか。現地から飛び出している「大谷愛」を語る韓国人たちによる言葉からよく分かる。なにせかつてのサッカー日本代表三浦知良は「ミウラ」が韓国語の「憎い(ミウォ)」と似ているため「ミウォラ」と呼ばれたほどの国だ。イチローや浅田真央に対してはリスペクトの気持ちがあれど、韓国と直接対決する関係にあり表立って「好き」とは言えない。

しかし大谷はその歴史を打ち破っているのだ。

韓国時間14時30分頃にインチョン空港到着ロビーに両軍選手とともに降り立った。その場で感動を表現する言葉が飛び出した。

「Let's go Shohei! Let's go Dodgers!」(韓国の大谷ファンクラブによる合唱)

「実物を近くで見れるというので… この機会を逃してはダメだ、と思い無理をして有給休暇を取ってきました」(50代男性)

「テレビでしか見たことのない選手を実際に目にして、まるで夢のよう」(30代男性)

「運良く2試合目のチケットを手に入れたので、山本由伸の初登板を見られると思うと感激。大谷にもぜひホームランを期待したい」(同)

「私は無宗教だが、これまで祈り続けてきたことに報いをもらえた気分」(50代男性=韓国の大谷ファンクラブ会長 イ・ジェイク氏

「1年半かけて大谷の日本ハム時代の動画をすべて見ました」(ソウル市江西区から着た女性ファン。日本ハムのユニフォームを着用)

アメリカでも人気球団のドジャース。それは韓国でも同じことで、かつて朴賛浩、柳賢振らが活躍した歴史をもつ。そういった球団人気の背景も大谷人気を後押ししているようだ。

「真美子さん関連の動き」が韓国をさらに喜ばせる

写真:ロイター/アフロ

一方韓国を熱狂させたのが、大谷の韓国入国前からのアクションだった。SNSでは「韓国国旗を前に韓国で大流行した”指ハート”ポーズ」を披露。

さらに真美子夫人関連の動きも大いに喜ばせた。初めて2ショット写真を公開したのが、韓国に向かう航空機の前。さらに公の場に現れたのもインチョン空港だったのだ。

現地メディアも真美子さんにも注目。こういった表現で報じた。

「『訪韓』大谷翔平、妻の田中真美子を初公開」

「大谷の妻は身長180cmの早稲田大学出身のバスケットボール選手、田中真美子だった」

「ひっそりと内助の功?」大谷に続いて入国する配偶者の田中真美子」

「内助の功」のくだりは、韓国では「日本女性は男性を立てる」という固定観念があり、そのイメージを重ねたものか。一方「MBC」はある”瞬間“を見逃さなかった。

「妻がついてきているかすぐに振り返る大谷」

大谷が韓国ファンの前に現れたのはほんの10秒間。「登場シーン」の後半、さっと後ろを振り返り、真美子さんの姿を探した。彼女は一瞬うれしそうな表情を見せるのだ(少しわかりにくくもあるが…2つめ動画の1分25秒あたりにもそのシーンが)

この瞬間を捉えた動画に対してコメント欄には韓国語でこういった感想が書き込まれている。

「奥さんが美しくていい人っぽい印象ですね^^ 大谷の人生自体が漫画みたい^^」

「大谷は漫画の主人公にしかできなかったことを実際にやってのける人間だと認める」

「背が高くて美しくて...優しそうな感じ^^」

大谷翔平の韓国滞在期間は22日まで。今後も大きな話題を集めていきそうだ。

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吉崎エイジーニョ ニュースコラム&ノンフィクション。専門は「朝鮮半島地域研究」。よって時事問題からK-POP、スポーツまで幅広く書きます。大阪外大(現阪大外国語学部)地域文化学科朝鮮語専攻卒。20代より日韓両国の媒体で「日韓サッカーニュースコラム」を執筆。「どのジャンルよりも正面衝突する日韓関係」を見てきました。サッカー専門のつもりが人生ままならず。ペンネームはそのままでやっています。本名英治。「Yahoo! 個人」月間MVAを2度受賞。北九州市小倉北区出身。仕事ご依頼はXのDMまでお願いいたします。

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