「91年間で日照最多の春」一因に新型コロナか イギリス
「せっかく家にいるなら、雨の方が諦めつくかな。」と、ステイホーム期間中に思った方も多かったのではないでしょうか。
ところがイギリスでは連日晴天が続き、史上稀に見る、格好の行楽日和となっていたようです。
前例のない晴天続きの春
一体どれほど晴れたのでしょうか。
イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの全4地方で、1929年の観測開始以来もっとも日照時間の長い春(3~5月)となりました。
イギリス気象庁によると、イギリス全体の日照時間は626時間で、これまでの記録であった555時間を70時間も上回ったということです。南部のイングランド地方では696時間と、過去の記録を100時間近く上回りました。
また降水量は、1862年の観測開始以来5番目に少ない春となりました。特にイングランド地方とウェールズ地方では、月間降水量が例年の17%となり、史上もっとも少雨の5月となったのです。
ベルギー、オランダなどといったイギリスの周辺国でも、類を見ない晴ればかりの春となりました。
新型コロナとの関係
こうした記録的な日照時間の裏に、新型コロナウイルスが多少なりとも関係していたかもしれないとする研究が、テレグラフ紙に紹介されています。
その理由は下記のようなものです。
大気汚染物質は、雲を作ったり、太陽光を散乱させたりする働きがある。
⇒しかしロックダウンで空気中の大気汚染物質が減少している。
⇒その結果、青空が広がり、日照時間が長くなった可能性もある。
NASAが数年前に行った研究からも、人為起源の大気汚染物質は雲の成長を助け、地表に降り注ぐ太陽光を減少させる働きがあるということが分かっています。
ウイルスが青空を作って、ステイホームに励む善良な人々を外出の罠に導き、感染を拡大させようとしていたら…。今回の出来事はウイルスの意図ではないにせよ、どこまでたちが悪いのかと思いたくなります。