AI時代に消えるマネジャー2つの特徴 あなたの仕事は確実になくなる!
技術の進歩は目覚ましく、特にAIの進化により私たちの働き方は大きく変わろうとしている。
その中でマネジメントの世界にも変革の波が押し寄せている。かつては重要とされた仕事が、今では不要になりつつある。特に注目すべきは、情報管理に固執するマネジャーの存在だ。彼らの仕事は、AIやITツールによって確実に置換されるといっても過言ではない。
今回は、AIによって置換されるマネジャー2つの特徴を紹介する。現在マネジメントを任されている人はもちろん、将来管理職を目指す若手社員や、組織のあり方に興味がある方は、ぜひ最後まで読んでもらいたい。
■マネジャーの本来の仕事とは?
マネジャーの本来の仕事は「目標管理」である。目標を達成するために、組織のリソース(人的リソースを含む)を効果効率的に配分することだ。しかし多くのマネジャーがこの本質を見誤っている。
組織が大きくなるにつれ、マネジャーの役割が変質してしまうケースが多いからだ。本部長、部長、課長と階層が増えると、上からの情報を下に伝え、下からの情報を上に伝えることが仕事の中心になってしまう。つまり「目標管理」から「情報管理」へと仕事の軸足が移ってしまうのだ。
この「情報管理」中心の仕事は、マネジャー自身にとっても都合が良い。
「今どうなってるの? 現状を教えて」
「あの件をここで共有してくれないかな?」
会議で部下に現状を報告させたり、情報共有させたりするだけで仕事をした気分になれるからだ。しかし、これはマネジメントの本質からかけ離れた行動だ。
■AIに取って代わられる「情報管理」
デジタル技術の発達により、「情報管理」を中心とするマネジャーの仕事は、急速に不要になりつつある。例えば、営業活動を可視化するSFA/CRMシステムの登場により、営業マネジャーが部下に「今期の数字はどうだ?」と聞く必要はなくなった。
システムに日々の活動データを入力すれば、商談の問題点や受注確率の高い提案方法までが自動的に分析される。さらに最新のAIを搭載したシステムは、高精度の売上予測(フォーキャスティング)まで行えるようになっている。
つまり情報を集めて管理するという仕事は、もはやAIやITツールに任せられるのだ。マネジャーがこれらのツールを積極的に活用し、その結果をもとに目標達成のための戦略を立てることこそが、本来の仕事なのである。
口頭で情報を右から左へ移すだけの仕事、状況を把握してちょっとしたアドバイスするだけの仕事に、わざわざベテランの社員の手を煩わせる必要はない。
■失望される「アナログ」なマネジャー
データを活用して仮説を立案する。行動の結果を検証して、仮説をアップデートさせる。経験が豊かであるからこそ、マネジャーはこのような知的労働をしなければならない。しかし相変わらずアナログの方法で情報の移動しかしないのであれば、当然若い世代の部下から失望されるだろう。
デジタルネイティブの若者たちはタイパ重視だ。効率的に成果を出し、早く成長したいと考えている。そのため便利なデジタルツールを使わず、口頭での確認や共有ばかりを求める上司に強い違和感を覚えるのだ。
しかも報告させるだけで、「しっかり頭を使って創意工夫して」「当たり前のことを、当たり前にやるように」ぐらいのアドバイスしかされないのなら、若者の目には単なる「ムダ」としか映らない。
したがって「ムダが多すぎること」「昔のやり方を変えないこと」、この2つが部下の失望を招く大きな要因となっている。
AIの時代に生き残るマネジャーは原理原則に立ち返り、「目標管理」に焦点を合わせることだ。具体的には、データに基づいて問題を特定し、解決策(仮説)を部下と一緒に考え、実行に移すことだ。そのためにはデジタルツールを積極的に活用する姿勢が不可欠だ。
人間ならではの価値を発揮することが、マネジャーの生き残る道となるだろう。
<参考記事>