ユニクロのダウンジャケットを自宅で失敗なく洗う方法
こんにちは、おうちクリーニング(洗濯)研究家のハナです。
高価だったシーレスダウンをお手頃価格で販売し、またたくまに定番となったユニクロのシームレスダウン。
シルエットがスッキリしているのに暖かいシームレスダウンを愛用されている方も多いですよね。
じつはこのシームレスダウンはドライクリーニングがNGです。クリーニング店ではドライクリーニングではなく、手間のかかる水を使ったクリーニングをしないとダメなんです。
そのため、通常のダウンジャケットの料金よりも少々高価になるのが通常です。
そんなユニクロのシームレスダウン、じつは自宅で洗えるんです。むしろ自宅で水洗いが推奨されていたりもするんです。
だけどダウンジャケットを洗ったとこがない方はどうすればいいかわからないですよね。
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本日は失敗しないユニクロのシームレスダウンの洗い方をお伝えします。
シームレスダウンの特徴と大きな問題点
シームレスダウンが従来のダウンと大きく違うのは糸を使わないこと。
従来品のダウンジャケットは中のダウンが偏らないように糸を使ってブロック分けしているのに対して、シームレスダウンは接着剤を使ってブロック分けしています。
針を通す穴を開けないことでより保温性が増して、少ないダウンでも暖かさを維持しる優れもの。
ユニクロのシームレスダウンが糸の代わりに採用しているのは「ポリウレタン樹脂」。
ポリウレタン樹脂って聞き慣れないかもしれませんが、身近なところでは合成皮革に使われる素材です。合成皮革のカバンや靴が数年で劣化してしまうというのは、実感として持っていらっしゃる人も多いのではないでしょうか。
シームレスダウンのポリウレタン樹脂も寿命は3年ほどだと言われています。
ユニクロのタグにも「3年で劣化します」という記載があるのですよ(製造年によります)。
しかも通常は洗濯タグに記載されることがない製造年もご丁寧に記載されています。
そしてこのポリウレタン樹脂の特徴として熱に弱く乾燥機が使えない上に、ドライクリーニンで使う石油系の溶剤との相性が最悪!
新しいシームレスダウンだったとしてもドライクリーニングの溶剤によって接着面が剥がれるという問題が多発しました。
そういう事例が相次いだので、当時のクリーニング店は「シームレスダウンおことわり」という店舗がとても多かったんです。
現在では、ドライクリーニングではなく「水洗い」することで解決することがわかったので、断られることはほとんどなくなりましたが、それでも「クレーム対象外」「製造から3年以内」と条件が付けられます。
ちなみにクリーニングの価格も本当に幅が広く私が問い合わせた範囲では一着980円〜12,000円と幅があったので、シームレスダウンをクリーニング店に持ち込む際には、事前に確認が必要です。
水洗い&自然乾燥と通常のダウンよりも手間がかかる素材なのに、980円という安価にもちょっと不安を感じますよね。クレーム対象外だけに、クリーニング店は慎重に選びたいところ。
ちなみ高価な部類だった某有名クリーニングチェーンは、水洗いではなく表面の拭き洗いになるそうです。
10万円以上する高価なシームレスダウンを自宅で洗うさすがに勇気はありませんが、ユニクロの場合は5千円台で販売されている安価なシームレスダウンもありますし、洗えるなら自宅で洗いたいですよね。
安心してください。ユニクロのシームレスダウンは自宅で洗えます。
シームレスダウンは自宅で洗える
図の赤丸はユニクロのシームレスダウンにつけられてた洗濯表示マークです。
【ユニクロのシームレスダウンの洗濯表示マーク】
・手洗い推奨
・漂白剤NG
・タンブル乾燥NG
・日陰で吊り干し
・アイロンNG
・ドライクリーニング不可
洗濯機を使えませんが、水を使った手洗いはできます。
【ユニクロのシームレスダウンの素材】
表側 :ナイロン100%
中わた:ダウン90%、フェザー10%
裏側 :ナイロン100%
ダウンは水で洗えないと思っている方も多いかもしれませんが、ダウンやフェザーは水鳥の羽なので水には強いです。
ポリウレタン樹脂を使っているユニクロのシームレスダウンはデリケートではありますが、丁寧に洗うことで寿命縮めることなく洗えます。
シームレスダウンを洗うのに必要なもの
・おしゃれ着用洗剤
・バスタオル
使用する洗剤は中性洗剤です。いわゆるおしゃれ着用洗剤と呼ばれるものが最適。
シームレスダウンを手洗いする方法
糸を使った従来のダウンジャケットは洗濯機で洗えますが、シームレスダウンの場合は脱水時の遠心力によってポリウレタン樹脂が剥がやすくなってしまいます。
新しいものはすぐには剥がれたりしないかと思いますが、製造から2年以上たったものは洗濯機はご法度です。
下準備
汚れが目立たないなら必要ありませんが、汚れが気になる場合は、事前に中性洗剤の原液をつけて、洗濯ブラシやスポンジなどでこすり洗いしておきます。表面のナイロンは強いので多少強くこすっても大丈夫です。
おしゃれ着用の中性洗剤は洗浄力があまり高くないので、汚れが気になる場合は事前に下洗いしておきます。
①、洗剤液をつくる
洗面台に水をはり、適正量のおしゃれ着用洗剤を溶かします
②、つけ置き
①にシームレスダウンをつけて、軽く押し洗いした後に10分ほどつけ置きします。ダウンはどうして浮いてきて洗剤が全体に行き渡らずにムラができるので、上下をひっくり返して更に10分つけ置きします。
④、脱水
排水溝から水を抜き、ダウンを軽く押して水分を押し出します。この時に絞ってしまわないように気をつけます。水に濡れたダウンは繊維が切れやすくなりますので優しく扱いましょう。
⑤、すすぐ
水を入れ替えてすすぎます。泡がでなくなるまで、④、⑤を2-3回繰り返します。
※水鳥の羽は油分が苦手なので柔軟剤は使いません
⑥タオルドライ
水に濡れたダウンを押して、できるだけ水を切ったらバスタオルタオルにくるくると巻き込んでタオルで水気をとります。
⑦、陰干しする
タオルドライ後に肩幅のあるハンガーにかけて陰干ししていきます。
この時水がボタボタと落ちるので、ベランダやお風呂場など床が濡れてもいい場所に干してください。
肩幅のあるハンガーがない場合はハンガーの肩の部分にタオルを巻いて出来るだけ厚みを出します。
水を含んだダウンジャケットは重くなってしまうので、肩幅が薄いハンガーを使うと、肩の部分に負担がかかってダメージの原因になります。
濡れたダウンは繊維が切れやすいく、切れてしまったら、乾いても膨らまなくなったり、ボリューム感が失われます。
完全に乾くまで、あまり触らないようにするのがダウンを洗う最大のコツです。
完全に乾いてから、ジャケットを上下左右に空気を入れるように振るとダウンが膨らみ、ボリューム感が戻ります。
4年使ったシームレスダウンもトラブルなく無事に洗えました。
シワが気になる場合
私はアイロン禁止の素材にも低温でアイロンをかけてしまうことが多いですが、ポリウレタン樹脂は熱に非常に弱く、そのポリウレタンがシームレスダウンの要となっているので、シームレスダウンの場合はアイロンは低温でもNGです。
同じ理由で乾燥機もダメです。
シワが気になる場合は洋服用のシワ取りスプレーをかけて風通しの良いところに吊るしておくとシワが伸びます。
▼シワ取りスプレーの選び方はこちら▼
ユニクロのシームレスダウンの洗い方 ポイント
・製造から2年以上たったシームレスダウンは手洗いする
・洗濯機の脱水機は使わない
・使う洗剤はおしゃれ着用洗剤
・柔軟剤は使わない
・干す時は肩幅に厚みのあるハンガーを使う
・乾くまでは触らない
ユニクロのシームレスダウンは自宅で手洗いすることでクリーニング代を節約できますし、3年と言われる寿命をもっと伸ばすことも可能です。
アイロンも使わないし、難しいテクニックは必要ありませんので、ぜひチャレンジしてみてください。