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台風14号 ジェット気流の南下に伴う急加速に要注意

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風14号と秋雨前線の雲(ウェザーマップ)

ジェット気流の南下とともに急加速

上空約9000メートルのジェット気流などの予想(ウェザーマップ)
上空約9000メートルのジェット気流などの予想(ウェザーマップ)

台風14号は、昨夜13日(月)午後9時、上海沖に達した頃から北上成分が弱まり、東シナ海でほとんど停滞しています。

これは台風14号の北側にも高気圧が発達し、周囲をぐるりと高気圧に囲まれた格好になっているためで、簡単に言えば、台風を流す上空の風が弱まったため、どこにも動き出せない状態となっているのです。

こんな状態があさって16日(木)頃までは続くでしょう。

ところが17日(金)頃からは北側の高気圧が弱まるとともに徐々に東寄りに動き出し、18日(土)にかけては、北から南下する強い西風、ジェット気流(オレンジ色の領域)に乗り、一気に加速しながら本州付近を通過する見込みです。

一気に本州付近を通過へ

台風14号の予報円(ウェザーマップ)
台風14号の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風情報(気象庁発表)

台風14号は、上述した通り、昨夜から上海沖でほとんど停滞しています。

きょう14日(火)午前9時現在、中心気圧980hPa、最大風速35メートル、最大瞬間風速50メートルとなっており、黄色い強風域の一部が長崎県の五島列島にかかっています。

台風14号は九州からやや離れた所に停滞していますが、タイトル画像にあるように本州付近には秋雨前線が発生しており、昨夜は活発な雨雲が次々と発生した宮崎空港で、6時間に249.5ミリ(きょう午前0時20分まで)の9月としては1位の集中豪雨に見舞われました。

台風と秋雨前線のセットは、台風が離れていても、油断できません。

当面、活発な秋雨前線のかかる九州では、このあとも激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。土砂災害などに警戒が必要です。

台風14号は、予報円の真ん中を進むと、しばらく東シナ海にとどまった後、17日(金)には徐々に東進しつつ、朝鮮半島の南端付近を通過し、その後南下するジェット気流に乗るように自動車並みに急加速して、18日(土)にかけて本州付近を一気に通過する見込みです。

北からの冷たい空気を巻き込むため、18日(土)朝までには温帯低気圧の性質に変わりそうですが、それでも最大瞬間風速35メートルの強風(暴風)や活発な雨雲を伴って通過していきますので、大荒れの天気に警戒が必要です。

今後も最新情報に十分ご注意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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