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【茶の歴史】東洋から来た魔法の飲み物!西洋でお茶はどう飲まれていたの?

華盛頓Webライター
credit:unsplash

西洋での茶の物語は、まるで風変わりな旅路の記録です。

舞台は1550年代、ヴェネツィアのジョヴァンニ・ラムージオが茶の噂を「カタイのチャイ」として著書に記した頃に始まります

それから数十年後、オランダが日本と中国から茶を運び、ヨーロッパに広まるのだが、これがただの飲み物ではなく、聖職者の眠気覚まし薬として登場したというのだから、いかにも不思議でしょう

一方、イギリスでは茶に課税しようとしたオリバー・クロムウェルが登場します。

しかし、国民の密輸熱がこれを凌駕し、聖職者まで密輸に手を染めたというのだから笑い話のようです。

そして、いつの間にかアフタヌーンティーが定着し、硬水でもおいしく飲める紅茶が主役に躍り出ました

1757年には、サミュエル・ジョンソンが茶を熱烈に愛するあまり「朝から晩まで茶ばかりだ」とまで豪語する始末。

イギリス人と茶の蜜月はこうして深まりました。

さらに、アメリカでも茶が人気を博したものの、1773年の茶法が火種となり、ボストン茶会事件へと発展します

茶の代わりにコーヒー文化が芽生える一方、独立後は中国貿易に参入し、自前で茶を手に入れるルートを確立しました

こうして茶は、ヨーロッパの航海と革命をくぐり抜け、紅茶の香りに包まれながら、歴史にその存在を刻んだのです。

参考文献

ビアトリス・ホーネガー著、平田紀之訳(2020)『茶の世界史』、白水社

Webライター

歴史能力検定2級の華盛頓です。以前の大学では経済史と経済学史を学んでおり、現在は別の大学で考古学と西洋史を学んでいます。面白くてわかりやすい記事を執筆していきます。

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