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バーランダーの出遅れはアストロズだけでなくメッツにも影響!? 140イニングに届かなければ…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジャスティン・バーランダー(ヒューストン・アストロズ)Sep 6, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ジャスティン・バーランダー(ヒューストン・アストロズ)は、開幕に間に合わないかもしれない。MLB.comのブライアン・マクタガートによると、スプリング・トレーニング初日の2月14日に肩の不具合が発生し、調整のスケジュールは数週間遅れるという。

 開幕に間に合う可能性もなくはないが、メジャーリーグ19年目の初登板は、開幕から数週間後になりかねない。

 アストロズの開幕ローテーションには、バーランダー、フランバー・バルデスクリスチャン・ハビアハンター・ブラウンホゼ・ウッキーディの5人が並ぶ予定だと思われる。バーランダーを欠く場合、代役の筆頭候補はJ.P.フランスだろうが、ヒューストン・クロニクルのマット・カワハラによると、フランスも肩を痛めているという。

 昨オフ、アストロズからFAになったバーランダーは、ニューヨーク・メッツと2年8666万6666ドル(2023~24年)の契約を交わした。2024年に140イニング以上を投げ、翌年の開幕ロースター入りを妨げるような右腕の故障がなければ、2025年は年俸3500万ドルの選手オプションとなる。

 昨夏のトレードで、バーランダーは、メッツからアストロズへ戻った。この際の取り決めにより、選手オプションが発生し、バーランダーがそれを行使すると、アストロズとメッツは、それぞれ、1750万ドルの支払いを負担する。

 2022年は、右のふくらはぎを痛め、8月下旬から9月中旬まで離脱した。2023年は、肩の故障に見舞われ、開幕から1ヵ月出遅れた。それでも、両シーズンとも160イニングを超えた。2022年は、175.0イニングで防御率1.75。3度目のサイ・ヤング賞に選ばれた。2023年は、2チームで計162.1イニングを投げ、防御率3.22を記録した。

 ただ、今年もそうなるかどうかは、予断を許さない。ハードルは、決して低くない。バーランダーは、今月20日に41歳の誕生日を迎える。

 バーランダーをはじめとする、40代の現役選手については、こちらで書いた。

「40歳以上の現役メジャーリーガーたち。投手はバーランダーだけではないが、打者は皆無!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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