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『るろ剣』『青のミブロ』…2024年秋アニメは京都がアツい? 京都舞台のアニメ3選 #専門家のまとめ

河嶌太郎ジャーナリスト(アニメ聖地巡礼・地方創生・エンタメ)
『甘神さんちの縁結び』の舞台にも登場した京都市左京区の貴船神社(筆者撮影)

 2024年10月から放送が始まる「秋アニメ」。2クール作品の放送も始まることから、80近い作品の放送が控えています。これらの作品を見渡すと、京都舞台の作品が複数あります。コロナ禍以降、既に観光地としての賑わいを取り戻している京都ですが、来期京都舞台の作品と、その舞台地になりそうな場所をまとめました。

ココがポイント

京都舞台の『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱』

幕末の京都舞台の『青のミブロ』

現代の京都を舞台に描かれる『甘神さんちの縁結び』

エキスパートの補足・見解

 『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱』は、1996年から98年にかけて放送されたTVアニメの新アニメ版になります。作中の人気キャラ、志々雄真実に代表される「京都編」が描かれる予定で、お話の内容自体は知っている人も少なくないと思います。現代の技術で、明治11年の京都の街並みがどう写実的に描かれるのか注目です。「平成版」のアニメでは、嵯峨嵐山の渡月橋などが登場しました。

 『青のミブロ』は2021年から『週刊少年マガジン』で連載中の同名の漫画が原作で、これまで計15巻が刊行されています。幕末の京都が舞台で、22年6月には京都市内の壬生寺や八木邸などでデジタルスタンプラリーが実施されたり、東映太秦映画村とのコラボも展開したりしています。新撰組が主人公の作品で、三番隊組長である斎藤一は『るろうに剣心』にも登場します。実在した歴史上の人物が、同時期のアニメ2作品で登場するのは珍しいかもしれません。

 『甘神さんちの縁結び』も、2021年から『週刊少年マガジン』で連載中の同名の漫画が原作です。京都大学医学部を目指す無神論者の主人公が、甘神神社の三姉妹の巫女達の婿候補になるラブコメディとなっています。現代の京都が舞台となっており、京都市内の貴船神社や松尾大社に似た神社も登場します。23年9月から24年2月にかけて叡山電鉄とのコラボイベントも実施されました。

 このように、既に京都とのコラボイベントが展開されている作品もあります。アニメ化に際し、今後京都がどのように盛り上がるのか楽しみです。

 また、コロナ禍以降、東海道新幹線を運行するJR東海が、「推し旅」というキャンペーンで今日舞台の作品と積極的にコラボを進めています。もしかしたら、この3作品とのコラボも展開されるかもしれません。

ジャーナリスト(アニメ聖地巡礼・地方創生・エンタメ)

1984年生まれ。千葉県市川市出身。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了。「聖地巡礼」と呼ばれる、アニメなどメディアコンテンツを用いた地域振興事例の研究に携わる。近年は「withnews」「AERA dot.」「週刊朝日」「ITmedia」「特選街Web」「乗りものニュース」「アニメ!アニメ!」などウェブ・雑誌で執筆。共著に「コンテンツツーリズム研究」(福村出版)など。コンテンツビジネスから地域振興、アニメ・ゲームなどのポップカルチャー、IT、鉄道など幅広いテーマを扱う。

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