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豪華カード実現! これから朝日杯2回戦、藤井聡太竜王(19)と永瀬拓矢王座(29)が激突

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 1月16日14時。愛知県名古屋市・名古屋国際会議場において第15回朝日杯将棋オープン戦2回戦、藤井聡太竜王(19歳)-永瀬拓矢王座(29歳)戦がおこなわれます。棋譜は公式ページをご覧ください。

 1回戦で、藤井竜王は船江恒平六段に勝ちました。

 永瀬王座は阿久津主税八段と対戦。戦型は相掛かりとなり、永瀬王座は手厚い指し回しで優位に立ちました。最後は盤石の態勢を築いて、125手で勝利を収めています。

阿久津「一番人気の組み合わせにしてしまって、非常に残念ですね。船江さんと下剋上したかったんですけど」

 阿久津八段は局後、そう苦笑していました。阿久津八段も本棋戦優勝経験のある実力者ですが、今回は永瀬王座の充実ぶりが光りました。

 かくして2回戦ではタイトル保持者同士が対戦することになりました。決勝で実現してもおかしくないような豪華カードです。

永瀬「午後は藤井竜王ということで、とても厳しい戦いになるかとは思うんですけど、せいいっぱい頑張りたいと思いますので、応援いただければ幸いです」

 藤井竜王と永瀬王座は過去に9回対戦し、藤井7勝、永瀬2勝という成績が残されています。

 11月4日の日本シリーズ、名古屋でおこなわれた公開対局では藤井勝ちでした。

 11月2四日、王将リーグ最終局では永瀬王座が勝ち、藤井竜王の全勝を阻止しています。

 各棋戦で常に上位に進出している永瀬王座。朝日杯では2019年度、準優勝の実績があります。今期は最強の相手を破って、初優勝に近づくことはできるでしょうか。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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