在日ウクライナ大使館が「@Ukraineは政府と関係ない」と衝撃ツイート。過去ログを見てみると……?
ウクライナ公式Twitterアカウントが昭和天皇をヒトラーやムッソリーニと並べた動画を公開したことで4月24日に炎上した事例で、翌25日に在日ウクライナ大使館が「@Ukraineはウクライナ政府と関係がない」とする衝撃のツイートを投稿し、日本ユーザーのあいだに動揺が広がっています。
認証バッジ&政府関係者ラベル付きなのに非公式?
「ウクライナ政府と関係がない」と名指しされたのは、「@Ukraine」のIDを持つTwitterアカウントです。
このTwitterアカウントにはTwitterが「アカウントが本物である」ことを保障する認証バッジ、そして「Ukraine government organization」という「ウクライナの政府および国家当局関係のアカウント」であることを示すラベルがついています。
これをそのまま受け取れば、「@Ukraine」はウクライナ公式アカウントだということになるのですが、在日ウクライナ大使館はこれを否定したかたちです。
「@Ukraine」にファンアカウントとして活動の過去
「@Ukraine」が本物なのか、偽物なのかはウクライナ政府の発表待ちですが、ひとまず「@Ukraine」が過去にどのようなツイートをしていたのかを探ってみました。
その結果、いくつかわかったことがあります。
ひとつは、たしかに過去は非公式アカウントであったという点です。
「@Ukraine」が登場したのは2016年5月からですが、その頃は認証バッジがついておらず、2017年2月から4月までのどこかの期間で付与されたことがわかりました。
そしてアカウント作成時からウクライナについてツイートしていましたが、「#BeautifulUkraine」のタグを使ってウクライナの観光情報をメインに紹介していました。
そしてこれがファンアカウントであると判断した理由なのですが、「@Ukraine」は同名のインスタグラムのアカウントのフォローを促しており、そのアカウントにはなんと「Fan account」と記載されているのです(認証バッジもついていません)。
つまり、Twitterは公式アカウントなのに対して、インスタグラムは非公式アカウントという状況です。
この運用方法を見たかぎりでは、たしかに政府公式とは言えないように思われます(調べたかぎりではウクライナ政府のページからのリンクも見つけられませんでした)。
「@Ukraine」はロシアに対してとても攻撃的
もうひとつ政府公式ではないと感じた理由があります。それはアカウントがロシアに対して非常に攻撃的だということです。
まず、昔の「@Ukraine」はプロフィール欄に「さよなら共産主義者(Bye-bye, Commies)」、「共産主義を解体するメリット(#DecommunizationBenefits)」と記載していました(現在は消えています)。
また、長期にわたってロシアに対して批判的なツイートを投稿しています。
「@Ukraine」のロシア批判ツイートの例
観光情報をツイートするなかでまとまりがないというか、個人が好き勝手に運用しているような印象を受けます(これは筆者の個人的感覚かもしれません)。
ウクライナ政府とTwitterの公式見解が待たれる
いずれにせよ、在日ウクライナ大使館による「@Ukraineはウクライナ政府と関係がない」とのツイートの答えは、ウクライナ政府からの正式発表が待たれます。
また、仮に公式アカウントでないとすれば、Twitter社は「なぜ認証バッジがついているのか?」、「どうして政府関係者を示すラベルがついているのか?」といった疑問に対する答えを迫られるでしょう。
とくに後者の「政府関係者を示すラベル」については、きちんとした見解を発表して欲しいものです。