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X(旧Twitter)でAIに文章や画像を学習させないようにする方法は?

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
XにおけるGrokのトレーニング利用は拒否可能。筆者撮影

 「AIに学習されてしまう」と騒ぎとなっていた、X(旧Twitter)のサービス利用規約とプライバシーポリシーの改訂が行われる11月15日が過ぎました。

 AI学習については前回の記事で解説したとおり、すでにXでは投稿した内容のAI学習が行われているのですが、新しい利用規約とプライバシーポリシーが適用されても学習を拒否したいという人がいると思います。

前回の記事→X(旧Twitter)の利用規約の変更で「AIに画像を学習される」は誤り。2023年9月から学習対象(2024年11月14日)

 そこで、今回はXによるAI学習を拒否する方法を紹介します。

XによるAI学習を拒否する方法

 と言っても、方法は以前から知られている通りの2つです。

 1つは設定から【プライバシーと安全】→【Grok】と進み、「ポストに加えて、Grokでのやり取り、インプット、結果をトレーニングと調整に利用することを許可します」のスイッチをオフにする方法です。

XでAI学習を拒否する手順の流れ。筆者作成。
XでAI学習を拒否する手順の流れ。筆者作成。

 こちら以前は英語と日本語で意味が異なり(おそらくは日本語翻訳時のミス)、Grokとのやり取りだけを拒否する機能だという話も流れていましたが、現在では日本語も修正されており、「ポストも含む投稿がGrokのトレーニングから外される」との説明になっています。

 このスイッチはデフォルトでオンになっているため、AI学習を拒否したい人はオフにする必要があります。

アカウントを非公開にする方法も有効

 もう1つの方法は、いわゆる鍵アカにする方法です。

 ポストを非公開にすることで、投稿したポストがGrokのトレーニングに使われなくなります。

 ただし、ポストを非公開にするとフォローをしてくれている人以外にポストの内容が届かないため、例えば自分の仕事や作品などの宣伝や他のユーザーとの交流を目的としてXを利用している場合、そうしたことができなくなってしまいます。

 そのためAI学習を拒否したい人は、「ポストに加えて、Grokでのやり取り、インプット、結果をトレーニングと調整に利用することを許可します」のトグルスイッチをオフにする方法がベストだと思われます。

 なお、注意点としてはXによるGrokのAI学習を拒否したとしても、インターネット上に公開するかぎり他者によって学習されてしまう恐れがあることです。

 こうしたAI学習を拒否したい人は、写真やイラストなどの画像に限ってですが、ウォーターマークを利用することで学習の拒否そのものはできませんが、その学習を阻害することができますのでこちらを利用すると良いでしょう。

AI学習関連はデマが多いため注意

 ちなみに今回の件でも、「11月15日からGrokの学習をオフにするスイッチがなくなる(または無効になる)」という話が根拠不明のまま流れていましたが、11月19日現在、オプトアウト機能として存在しているため誤りだったことが分かります。

 AI学習にまつわる情報は根拠不明のデマが流れやすい傾向にあります。驚きの情報が飛び込んできた場合、その情報の根拠となる公式発表などがないかを確認する癖をつけ、デマに惑わされないよう注意してください。

ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。インターネット(SNS)で起きる炎上の解説、デマのファクトチェック、スマホやガジェットの話題、生成AIが専門。最近はYouTubeでも活動しています。執筆や取材の依頼は digimaganet@gmail.com まで

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