この打線は大当たり!? ラインナップの9人中6人が二桁死球
ニューヨーク・メッツは、ナ・リーグで最も強力な打線……ではない。打率.257と出塁率.331はリーグ2位、OPS.741は5位、152本塁打は8位、32.7打数/本塁打は9位、654打点と688得点は4位だ。最も強力なのは、ロサンゼルス・ドジャースの打線だろう。この7部門中、本塁打と打数/本塁打は3位、他5部門はトップに位置する。
ただ、メッツの打線は、大当たりしている。10死球以上の選手は、6人を数える。多い順に、マーク・キャナが21死球、ブランドン・ニモが16死球、スターリング・マーテイが13死球、ピート・アロンゾとジェフ・マクニールが11死球、フランシスコ・リンドーアは10死球だ。スタッツ・バイ・スタッツによると、1チームに二桁死球が6人は、同じく6人だった1899年のボルティモア・オリオールズ(ナ・リーグ)以来の多さだという。
メッツの二桁死球が6人に増えたのは、9月17日だ。前日まで9死球のマクニールが、チェイス・デヨング(ピッツバーグ・パイレーツ)に2打席続けてぶつけられた。この試合は、キャナとニモも、1死球ずつ記録した。
6人のポジションは、キャナ、ニモ、マーテイが外野に左から右へ並び、アロンゾ、マクニール、リンドーアは内野に右から左へ並ぶ。レフト、センター、ライトと、一塁、二塁、遊撃だ。現在、マーテイは故障者リストに入っている――死球により、右手の中指を骨折した――が、彼らがラインナップの3分の2を占めることは少なくない。
偶然ではないようだ。6人中、今シーズンが初の二桁死球という選手は、リンドーアしかいない。出塁率を向上させるため、死球の多い選手を意図して集めたわけではないだろうが、他の5人はいずれも、二桁どころか、1シーズンに20死球以上を記録したことがある。
メッツの101死球は、ア・リーグを含む他のチームを大きく引き離す。両リーグで2番目に多いのは、サンフランシスコ・ジャイアンツの86死球だ。
なお、メッツの65与死球は、リーグ6位タイ。両リーグでは8位タイだ。ナ・リーグのチーム平均は64.9与死球、両リーグは61.2与死球なので、メッツは平均程度ということになる。