コスパ抜群の本格カップ麺「凄麺」の「麻辣担担麺」と「酸辣湯麺」
カップ麺で楽しめる本格中華
今回は、ヤマダイのカップ麺「凄麺 中華の逸品 麻辣担担麺」と「凄麺 中華の逸品 酸辣湯麺」をレビューします。
ヤマダイの「凄麺」は、ゆでたて麺の旨さをノンフライ麺で実現し、お店のような本格的な味を再現するブランド。他社の同等製品に比べて割安な価格設定が魅力で、昨今の物価上昇の中でその存在意義がさらに高まっている印象があります。
「凄麺」の中では特に「札幌」や「博多」などといった「ご当地シリーズ」がおなじみで、20種類以上のご当地麺が再現されていますが、今回の2品はそれとは別の「逸品シリーズ」の商品。
今回の2品「中華の逸品」の他にも、「ねぎみその逸品」や「中華そばの逸品」などその種類は多岐にわたり、「ご当地シリーズ」とは異なるアプローチの商品となっています。
「凄麺 中華の逸品 麻辣担担麺」
まずは「凄麺 中華の逸品 麻辣担担麺」から。
「凄麺」のライバルとなる本格的なノンフライカップ麺ブランドと言えば、東洋水産の「正麺カップ」や日清食品の「ラ王」ですが、今回の「麻辣担担麺」はそれらの同等商品より定価で20~30円ほど安価な税別255円。
日常的に買うものと考えればこの価格差は結構大きいですよね。
別添袋は3つ。液体と粉末のダブルでスープが入っていて、厚みのあるスープの味が期待できそう。
「かやく」の袋の中にも量多めにかやくが入っています。
スープは、醤油と味噌のベースに練りごまやすりごまを効かせ、ラー油や花椒で麻辣味に仕上げています。ベース部分は醤油がやや勝ち、練りごまの効きが弱いこともあって、担々麺としては甘みがおとなしめで塩気強め。辛味とシビレがしっかり強い刺激重視型で、すりごまのコクとの両立ができていました。
ライバル「正麺カップ」や「ラ王」の担々麺は味噌味ベースで練りごまが濃いめなので、 醤油が強くて刺激重視の「凄麺」はきちんと差別化ができている印象です。
麺は中細で緩やかに縮れたノンフライ麺。
「凄麺」はつるみと弾力の多加水麺食感が多いですが、今回の麺は細めで歯切れがよく、担々麺らしいタイプの麺となっています。
主張控えめでスープの味を立てる上品さが感じられました。
品質的には他社ライバル勝るとも劣らない麺ですが、麺量は60グラムでライバルの75グラムに比べると少なく、食べ応えでは見劣りしていました。
具は肉そぼろ、チンゲン菜、すりごま、花椒が入っています。
すりごまがかなり多いのが特徴ですが、肉そぼろやシャキシャキのチンゲン菜もきちんと入っており、具のボリュームはライバルに負けていません。
「凄麺 中華の逸品 酸辣湯麺」
続いては「凄麺 中華の逸品 酸辣湯麺」。
酸辣湯麺は中華料理店などの定番メニューで、カップ麺やインスタント麺などでも数多くの商品が出ていますが、中でもヤマダイの「凄麺」ブランドでは酸辣湯麺にいち早く着目しカップ麺化しており、ブラッシュアップされつつ15年以上続くロングセラーとなっています。
別添袋は3つ。液体と粉末の2種のスープとかやくの袋が入っています。2種のスープはいずれも後入れ。
麺は「麻辣担担麺」と同じものが入っているようです。
スープは鶏ガラベースにオイスターソースの風味を加え、酸味と辛味を効かせた酸辣湯。
辛さはピリ辛程度でスープ表面に浮くラー油の真っ赤な色味ほど辛くありませんが、香酢の酸味と強めの甘みで華やかな味となっており、胡椒のパンチも強め。
一方で、香酢のクセのある風味は控えめで、普段香酢の入った中華料理などを食べ慣れていなくても食べやすい味に仕上げられています。
麺は中細で緩やかに縮れたノンフライ麺。
つるみはありますが歯切れがよく、酸辣湯スープを引き立てる控えめな主張となっており、酸辣湯スープの味を全開で楽しめます。
「麻辣担担麺」と同様の麺量は60グラムで、ライバルの「正麺カップ」や「ラ王」より少なめです。
具は豆腐、かきたま、チンゲン菜、キクラゲの組み合わせ。
豆腐やかきたまがたくさん入っていてボリューム感ありました。豆腐は少し硬めで形がしっかりしており、キクラゲはコリコリした食感がアクセントになっていました。
全体的に酸辣湯麺らしい具の構成で、ラー油の赤と相まって見た目にも鮮やかです。
手軽に味わえる本格中華
ノンフライ麺を使用した「凄麺」ブランドの「麻辣担担麺」と「酸辣湯麺」でしたが、どちらもお手軽な価格設定ながら麺だけでなくスープも本格的。「麻辣担担麺」は刺激重視ですりごまのコクと両立していること、「酸辣湯麺」は酸味と甘みが華やかなのが大きな特徴でした。
本格ノンフライカップ麺のライバルである「正麺カップ」や「ラ王」と比べ安価な価格設定ながら品質ではまったく引けを取らず、麺量が少なめなことを除けばむしろ勝る部分も多いと感じる商品でした。