圧倒的な世界観を楽しめる一杯〈ラーメンを提供する直前に削る枯節がスープに溶け合い華やかな風味が開花〉
福岡県福岡市南区の「五十川」に、2022年に新規開業して丸2年が経つ〈新博多醤油そば もやい〉。店名の通り、新博多を冠する醤油ラーメンの新星といわれる人気のお店で、古い日本家屋をリノベーションした白壁が印象的な外観の一軒屋に、お店を構えている。福岡市内にも増えてきた「非豚骨」のラーメン店の中でも独特の存在感を放つ、定期的に通いたいお店の一つである。
入口の引き戸を開けるとおしゃれでモダンな空間が広がる。そして「もやいの特製そば」の特長の一つとして、削りたての鰹節を、提供直前にスープに溶け合わせ、風味豊かな日本料理のひと品を彷彿とさせるような一杯に仕上げるという世界観と、一般的なラーメン店とは一線を画す異空間で、ちょっと贅沢なひと時を楽しめる。
全ての素材、製法にこだわった一杯
知覧鶏ガラにもみじ、豚背ガラなどを90度の温度で5時間ほど、じっくりコトコトと炊き上げられる鶏ベースのスープ。合わせる醤油だれの甘みと旨みを醸し出し、そこに鹿児島枕崎産の枯節を提供直前に削ってスープに溶け込ませるこだわり。香りも含めた風味が格段にあがり豊かなスープに仕上がる。
チャーシューも自家製で、国産無菌豚の肩ロースと国産豚スネハム、知覧鶏モモハムの三種類という贅沢。そこにごぼうの素揚げと糸島雷山山麓の味付け玉子、メンマ、青菜が加わる。
さらに（味変用としても有効な）別皿でいただく「初摘み海苔」や「白ネギ」とともに「ドライトマト」や「柑橘類」が添えられたひと品になる。
一番人気の特製背脂醤油そばを堪能
この日は、久しぶりの訪問で、開店時間の11時半を若干過ぎた時間に到着。店舗の横にある専用駐車場に車を停め、店内入って右手券売機前。
選択は、あらかじめ決めていた（一番人気！という記載もある）自身もお気に入りの「特製背脂醤油そば」を発券し、6席ほどあるカウンター席の右隅に着席。
食券をお店の方にお渡しし、待つこと少々。配膳されたのは見た目からも丁寧に作られたことが分かる。琥珀色のスープに色とりどりのトッピングが華やかで美しい一杯。
スープを覆う甘みとコクを引きあげる背脂が相性抜群で癖になる美味しさを強力にまとう。合わせる自家製の麺は、三種の小麦と“一の塩”で配合された、少しちぢれたモチモチとした食感。背脂がたっぷり加わった旨みあふれるスープをしっかりと絡めとるこだわりの逸品。
異色の花巻そばやスパイスカレーそば
ちなみに、ちょっと違ったテイストというか、変わり種のラーメンもいただける〈新博多醤油そば もやい〉。その一つが「花巻そば」。上質な海苔を散らした一杯で、シンプルながらたくさん入った海苔の香りとスープの旨みに特化した和テイストを楽しむひと品で、お酒とともにいただくと良さそうな逸品。
もう一つは「スパイスカレーそば」で、名前の通りスパイスがしっかりと効いたカレー風味のスープながら、辛さはそれほどでもなく、旨みの重なりを十二分に感じられる一杯に仕上げられている。今までとは少し違う洋風なテイストのラーメンを楽しみたい方はお試しください。
立地的には、福岡市南区五十川だけど、隣接する福岡市博多区那珂の「ららぽーと福岡」に程近い場所にある。もし、レジャーなどで福岡市内へ訪れた際は、ぜひお立ち寄りください。
新博多醤油そば もやい
住所 ：福岡県福岡市南区五十川1-15-14［地図］
営業時間：11時30分～15時00分
定休日 ：水曜日
駐車場 ：専用駐車場あり
要確認 ：新博多醤油そば もやい（※インスタグラム）
