ダブル熱帯低気圧が発生予想、一つは沖縄を西進、もう一つは日本の南に北上か
ダブル熱帯低気圧、それぞれの動向は?
タイトル画像にある赤い丸の中で、間もなく、熱帯低気圧が発生する見込みです。上図はあす10日(火)午後9時の予想天気図ですが、沖縄付近の熱帯低気圧は、沖縄付近を西進し、あさって11日(水)には中国大陸に上陸するでしょう。一方、日本のはるか南海上の熱帯低気圧は、グアム島付近を北上し、今週後半にかけて、小笠原から日本の南に北上してくる可能性が高くなっています。
南西諸島は荒天注意
沖縄付近で発生する熱帯低気圧は、今夜9日(月)午後9時には、沖縄本島に接近する見込みです。この熱帯低気圧は、中心の北側に活発な雨雲や風の強い領域を伴っていて、沖縄本島から奄美地方では激しい雨が降り、大雨となるおそれがあります。
今のところ、台風にまで発達する予想は出ていないものの、今夜9日(月)午後9時には、平均風速16メートル以上の赤い矢印が見えていて、あす10日(火)午後9時には、その赤い矢印がさらに広がっています。ですから台風としての風の強さ、およそ17メートル以上に発達する可能性も否定できません。台風にならなかったとしても、大雨の他、強風や高波にも、十分な注意が必要となります。この熱帯低気圧は、あさって11日(水)には中国大陸へ到達する可能性が高くなっています。
熱帯低気圧周辺の暖湿気が西日本へも広がり、西日本の南に向いた斜面でも激しい雨の降る所があるでしょう。また熱帯低気圧に吹き込む東風が山越えとなり、フェーン現象が発生する九州の西側では、極端な暑さとなる可能性があります。気象庁発表のきょう9日(月)の予想最高気温は、熊本で38度、久留米、佐賀、日田で37度などとなっていて、9月としては記録的な暑さとなる所もあるでしょう。熱中症に厳重に警戒してください。
週末にかけて日本の南へ北上か
日本のはるか南海上で発生する熱帯低気圧は、北上を続け、週末にかけて日本の南へ到達する計算で、おおむね揃ってきています。ただその勢力予想には、かなりのブレ幅があります。参考までに、上図は13日(金)午前9時の日本のGSMモデルとアメリカのGFSモデルの計算結果です。
日本のGSMモデルではあまり発達傾向が見られず、今週後半にかけても、熱帯低気圧のままとみられる勢力で北上してくる計算となっていますが、アメリカのGFSモデルでは発達傾向を示していて、台風とみられるような勢力で、日本の南に北上してくる計算です。
この他の日本のモデルや諸外国の計算でも、あまり発達しない計算がある一方、アメリカのGFSモデル以上に発達して北上する計算もあるなど、まだまだ安定していません。今週末からの3連休に影響する可能性もありますので、今後も最新情報にご注意ください。