22号「スーパー台風ハイエン」以来の最強勢力でフィリピン上陸か
追記(9/17):台風22号は日本時間15日未明に、中心気圧905hPaの「猛烈な」勢力でルソン島に上陸しました。大規模な土砂災害や洪水が発生し、65名が死亡しました。
22号は12日(水)太平洋における今年最強の台風へと発達しました。台風はさらに勢力を増す見込みで、週末には2013年ハイエン以来の最強勢力で、フィリピン北部に上陸する可能性が出ています。
22号の現況と予想進路
22号(国際名:マンクット)は日本時間12日正午現在、中心気圧905hPa、最大風速55メートルの「猛烈(台風の階級で最も強い)」な勢力です。今年915hPaまで発達した台風3、8、21号を抜き、太平洋全体における今年最強の台風となりました。
22号は今後も温かな海面を進むため発達し、14日(金)までには中心気圧は900hPaまで下がる見込みです。これは米軍合同台風警報センターなどが使用している台風の階級で「スーパー台風(10分平均で最大風速59メートル以上)」の域に達します。
15日(土)にはフィリピン北部・ルソン島に最接近または上陸する可能性が出ています。さらに17日(月)には中国南部の海南島や香港周辺に到達し、再上陸するおそれもあります。中国南部には13日(木)に台風23号(国際名:バリジャット)が直撃する可能性が高まっており、1週間以内に2つの台風に見舞われることになります。
ハイエン以来の勢力で上陸か
ところで、もし22号が中心気圧900hPaでフィリピンに上陸することとなれば、2013年のスーパー台風ハイエン以来の勢力となります。ハイエンは中心気圧895hPaでフィリピン中部に上陸し、秒速90メートルの最大瞬間風速や、大規模な高潮を発生させ、死者6,000人以上を出す最悪の被害をもたらしました。
フィリピン今年2個目の台風
なお22号がフィリピンに上陸すると、同国にとって今年2個目の上陸台風となります。上陸数の年平均は6-7個なので、今年フィリピンはこれまでのところ台風の直撃が少ない状態です。
しかしこれからは本格的な台風シーズンに入ります。実際、ハイエンをはじめ過去にフィリピンに大被害をもたらした台風の多くは10月から11月に発生しています。
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