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大谷翔平と鈴木誠也と同じ1994年生まれにはどんな選手がいるのか[野手編]

宇根夏樹ベースボール・ライター
カルロス・コレイア(左)とアレックス・ブレグマン Apr 24, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)と鈴木誠也(シカゴ・カブス)は、どちらも1994年に生まれた。それぞれの誕生日は、7月5日と8月18日だ。

 2人と同じ年に生まれた野手のうち、カルロス・コレイア(ミネソタ・ツインズ/9月22日生まれ)とコリー・シーガー(テキサス・レンジャーズ/4月27日生まれ)の両遊撃手は、昨シーズン終了後にFAとなり、どちらも大型契約を手にした。コレイアが3年1億530万ドル、シーガーは10年3億2500万ドル。年平均額は、3510万ドルと3250万ドルだ。コレイアは、今オフか来オフにオプト・アウトできる――契約を自ら打ち切ってFAになれる――ので、近い将来、再びFA市場に出る可能性もある。

 昨シーズンまで、コレイアと三遊間コンビを組んでいたアレックス・ブレグマン(ヒューストン・アストロズ/3月30日生まれ)も、1994年生まれだ。過去2シーズンは、故障もあってやや精彩を欠いたものの、2019年の41本塁打と119四球はフロックではない。今シーズンは、開幕から好調だ。

 ブレグマンより1日早く生まれたマット・オルソン(アトランタ・ブレーブス/3月29日生まれ)は、パワーのある一塁手だ。過去3シーズンの計89本塁打は、生まれ年を問わず、全選手の3位タイに位置する。こちらは、3月半ばにオークランド・アスレティックスからブレーブスへ移り、直後に8年1億6800万ドルの延長契約を交わした。

 ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ/12月7日生まれ)のパワーは、オルソンを凌ぐ。過去3シーズンの計106本塁打は、どの選手よりも多い。2019年の53本塁打は、ルーキーのシーズン記録を塗り替えた。2019年と2021年は、オールスター・ゲームのホームラン・ダービーで優勝している(2020年は開催されず)。ただ、一塁の守備はオルソンに遠く及ばない。

 大谷と鈴木を別として、1994年生まれの野手トップ5を選ぶなら、現時点ではこの5人だろう。あるいは、ブランドン・ラウ(タンパベイ・レイズ/7月6日生まれ)を加え、トップ6とすべきかもしれない。過去2シーズンの計53本塁打は、大谷、オルソン、アロンゾらと並び、全選手のなかで5番目に多い。

 ラウは外野も守るが、基本的には二塁手だ。ホームランの本数だけで判断するわけではないが、1994年生まれのなかに、現時点でラウを含む6人に肩を並べるような外野手は見当たらない。

 もっとも、セドリック・マリンズ(ボルティモア・オリオールズ/10月1日生まれ)は、昨シーズンにブレイクし、30-30を達成した。ハリソン・ベイダー(セントルイス・カーディナルス/6月3日生まれ)とアンドルー・ベニンテンディ(カンザスシティ・ロイヤルズ/7月6日生まれ)は、ゴールドグラブを受賞している。ラモン・ローレアーノ(アスレティックス/7月15日生まれ)とマニュエル・マーゴ(レイズ/9月28日生まれ)も、そうなってもおかしくない、好守の外野手だ。

 他は、遊撃手のダンズビー・スワンソン(ブレーブス/2月11日生まれ)、遊撃手/二塁手のデビッド・フレッチャー(エンジェルス/5月31日生まれ)、三塁手/二塁手のライアン・ミックマン(コロラド・ロッキーズ/12月14日生まれ)、二塁手のジェイク・クローネンワース(サンディエゴ・パドレス/1月21日生まれ)とルーグネッド・オドーア(オリオールズ/2月3日生まれ)に、外野だけでなく内野も守るイアン・ハップ(カブス/8月12日生まれ)、外野手のマイルズ・ストロウ(クリーブランド・ガーディアンズ/10月17日生まれ)とブレット・フィリップス(レイズ/5月30日生まれ)らも、1994年生まれだ。

 彼らと同じ年に生まれた捕手には、ショーン・マーフィー(アスレティックス/10月4日生まれ)やカーソン・ケリー(アリゾナ・ダイヤモンドバックス/7月14日生まれ)らがいる。

 エンジェルスの野手では、タイラー・ウェイド(11月23日生まれ)とアンドルー・ベラスケス(7月14日生まれ)の両内野手も、大谷とフレッチャーと同じ、1994年生まれだ。ベラスケスは、フレッチャーの故障者リスト入りに伴い、4月12日にAAAから昇格した。

 また、カブスは、1994年に生まれた外野手を3人擁する。鈴木とハップ、クリント・フレイジャー(9月6日生まれ)だ。彼らが外野に揃い踏みした試合は、まだない。フレイジャーは、主にDHとして出場している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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