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【世界の帝国版図ランキング・ベスト3】そして日本はどう立ち向かったか?

原田ゆきひろ歴史・文化ライター

この地球上には、かつて様々な王国や帝国が、築かれてきました。

その中でも支配した領土の広さが、歴史上で最も大きかった帝国は、どこなのでしょうか。

そして過去の日本は、そんな巨大帝国と、どのように相対してきたのでしょうか?

そうした関りも合わせて、ご紹介していきたいと思います。

【世界帝国ランキング・第3位】ロシア帝国

ときは1721年。ピョートル大帝が皇帝を名乗り、誕生しました。 その版図は西ヨーロッパから、アラスカまでにわたり。

世界の陸地の約15%をも、支配したと言われます。

かつてはフランスの英雄ナポレオンも攻め込みましたが、返り討ちにしてこれを撃破。

近代には、陸においては世界最強といわれたコサック騎兵。海においては東西の海に、大艦隊を保持しました。

このように財力・軍事力とも、世界に名立たる帝国でしたが、1904年に日本と激突。

世にいう『日露戦争』が起こりますが、とてつもない戦力差のロシア帝国を相手に、まさかの日本が勝利。

・・とはいえ日本は借金だらけで、財政は限界。

人も弾薬も尽きかけての辛勝でしたが、このニュースは世界中を驚愕させました。

その後、ロシア帝国は第一次世界大戦中に、革命が起きて崩壊するまで存続。

建国からソビエト連邦に取って代わられるまで、約200年もの間、ユーラシア大陸に君臨しました。

【世界帝国ランキング・第2位】モンゴル帝国

1206年に、チンギスハーンが創設。世界の陸地のおよそ22%をも、支配したと言われます。

当時、最速の乗り物であった馬を用いた騎馬軍団。

その機動力と戦闘能力は圧倒的で、西はヨーロッパやシベリア、イランやアラビア半島。

東側はインドに達したほか、中国全土も手中に収めるなど、とにかく大陸中を席巻して回りました。

その勢いは、海を超え日本まで押し寄せてきますが、鎌倉幕府の率いる武士たちが、これを撃退。

2回にわたる、世にいう“元寇”は“神風”による幸運がピックアップされがちですが、海でも陸でも、両軍は死闘を演じています。

たまたま嵐が来てラッキー!・・などという戦いでは、ありません。

多大な犠牲を払っての勝利。

有史以来、海の向こうから押しよせた最大の脅威を、何とか食い止めたのでした。

【世界帝国ランキング・第1位】大英帝国

かつてのイギリスであり、1900年代にはアフリカ大陸や中国の各地、そしてインドもオーストラリアも、カナダも。

世界中に大英帝国の旗が立ち、世界の人口の約23%世界の陸地の約24%をも領有したと言われます。

地球の西から東まで。文字通り、日の沈まない帝国と呼ばれました。

イングランドの言語である英語。それが今なお、世界でどのくらい使われているか?

それを考えたとき、今日にもその影響力が、どれほど続いているかが分かります。

なお幕末の薩摩藩は、1863年にこの大英帝国と対立。実際に戦火を交えましたが(薩英戦争)双方に犠牲が大きく、痛み分けに終わりました。

日本の一地方勢力が、世界最大の帝国に一歩も引かないという・・あらためて考えると、とてつもない挑戦ですね。

以上、世界帝国ランキング・ベスト3をご紹介しました。

あらためて見ると、そのいずれもが日本と戦火を交えたことがあり、歴史にも大きく影響しているのです。

国にとって、領土は大きければ良いというものではありませんし、これら帝国が、他の国や文化を侵略した歴史も、また事実です。

しかし科学技術など、世界に与えた影響を振り返るとき、こうした帝国の存在を外して考えることも、また出来ません。

1つの歴史でも、ぜひ色々な視点で見つめ、様々な学びを得て行きたいものですね。

※領土の面積については、その帝国の最盛期を基準としています。また直接は従っていない同盟国や属国については、皇帝や王に、コントロールされているのか。独立して意思決定できるかを、基準としたランキングとなります。

歴史・文化ライター

■東京都在住■文化・歴史ライター/取材記者■社会福祉士■古今東西のあらゆる人・モノ・コトを読み解き、分かりやすい表現で書き綴る。趣味は環境音や、世界中の音楽データを集めて聴くこと。■著書『アマゾン川が教えてくれた人生を面白く過ごすための10の人生観』■鬼滅の刃・ドラゴンボールZのファン

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