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根尾&藤原、ジュニアTで凱旋始球式「札幌ドームは広い」

田尻耕太郎スポーツライター
現役ジュニアを激励する根尾(左)。右が藤原

14年目になる大会開幕。OBが多数プロ入り

 雪化粧の札幌ドーム。しかし、今年もグラウンドでは熱い戦いが繰り広げられる。

 12月27日、「NPB12球団ジュニアトーナメント2018 supported by 日能研」が開幕し、午前7時から開会式が行われた。

 12球団ジュニアトーナメントは今年が第14回目大会を迎えた。第1回大会出身者には近藤健介(日本ハム、当時ロッテJr.)や高山俊(阪神、当時ロッテJr.)がおり、その後も松井裕樹(楽天、第3回横浜Jr.)、田口麗斗(巨人、第3回広島Jr.)、オコエ瑠偉(楽天、第5回巨人Jr.)らが名を連ねる。

 そして、今年のドラフトでは7名の大会OBが指名を受け、プロ野球選手になる夢を叶えた。

 今年大阪桐蔭高校で甲子園春夏連覇を果たし、来年からプロ野球の舞台に飛び込む根尾昂選手(中日1位)と藤原恭大選手(ロッテ1位)。彼らもまた、この大会の出身選手である。

中日Jr.出身の根尾「目標を立てて」

始球式セレモニーを行った藤原(手前)と根尾
始球式セレモニーを行った藤原(手前)と根尾

 根尾は中日ドラゴンズJr.、藤原はオリックスバファローズJr.でプレーをした。

 この日の開会式にゲストとして来場。小学生プレーヤーに激励メッセージを送るとともに始球式セレモニーも行った。

 根尾は当時から128キロの速球を投げていた。「でも、チームがすぐに負けてしまったので自信を持って投げていたという記憶はない。大会もそうだけど、長い間チームとして練習したので大会前のことをよく覚えています。当時のチームメイトとは今でも連絡を取り合います」とのこと。現役ジュニア選手に向けては「札幌ドームで野球が出来るこの環境に感謝をし、自分の世代のトップレベルと野球が出来ることにも感謝をして、ここで得た経験を生かしていってほしい。目標を立ててやって行くことが大事」とエールを送った。

オリックスJr.出身の藤原「1球1球に何か感じて」

 藤原も「小学生の時に大きな舞台でやれたという自信がその後につながったと思っています。次のステージにつながる大会です。1試合1試合、1球1球に何かを感じて勉強してもらいたいです」と思いを込めた。また、当時を知る乾絵美オリックスJr.コーチは「元気とやる気は人一倍すごかった。立派になりましたね」と目を細めて喜んでいた。

 年が明けて2019年を迎えれば、両選手ともプロ野球選手として本格的に始動することになる。藤原は自身のジュニアトーナメント出場以来6年ぶりに札幌ドームを訪れて「広いですね。今の自分じゃセンターには(本塁打が)入らない」と目を丸くした。それでも「毎日の積み重ねを大切に、パフォーマンス向上へ頑張っていきます。向上心を持ってやりたい」と意気込んだ。

 根尾も「今までも積み重ねだし、これからも積み重ね。一発目からいいアピールが出来る準備をしたい。また、藤原にも、ほかの選手にも負けたくない」とプロ向きな負けん気を見せた。

(※写真は筆者撮影)

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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