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小池都知事「満員電車ゼロ」以外の公約はどうだったのか 「公約達成ゼロ」の指摘も?

鉄道乗蔵鉄道ライター
(画像:読者提供)

 東京都知事選挙が6月20日に告示され7月7日に実施される。小池知事は2016年の初当選時、公約に「七つのゼロ」を掲げ、その中の一つに「満員電車ゼロ」があった。「満員電車ゼロ」については、鉄道のラッシュ時の混雑率が低下したという話があるが、これはコロナ禍の影響が多きく、首都圏の満員電車は着々と復活している。

 コロナ禍の際に小池知事は、徹底的な外出制限を行ったことから鉄道利用客を蒸発させた一方で、飲食店とは異なり鉄道会社には財政支援をしなかったことから鉄道各社の財務状況は悪化した。ある有識者は「財務状況が悪化したことにより鉄道各社は輸送力を増強したくてもできなくなり、近年は経費削減のための減便を進めている」と話す。鉄道利用客が回復するなかで減便を行う今の状況は、「満員電車ゼロ」の公約と逆行した動きではないのかという指摘もある。

「満員電車ゼロ」以外の達成状況は?

 小池知事は2016年の初当選の際に「七つのゼロ」を公約に掲げていた。それらは、「待機児童ゼロ」「介護離職ゼロ」「残業ゼロ」「都道電柱ゼロ」」「満員電車ゼロ」「多摩格差ゼロ」「ペット殺処分ゼロ」だ。

 これらの達成状況はというと、待機児童は大幅に減ったもののゼロには達しておらず、都内の介護離職は倍近くに増えた。都職員の残業も増えた。都道電柱がゼロに達するには今のペースでは50年近くを要する。多摩格差はゼロになったとはとても言えない。ペット殺処分はゼロとなったが、病気による衰弱など生育困難な固体を除いており国の基準と異なるという。

 小池知事は「七つのゼロ」の達成が不十分との指摘に対して、一つずつ項目を挙げて「達成している」「流れは作っている」と反論しているが、こうした状況の中で公約の実現は本当に期待できるのであろうか。

(了)

鉄道ライター

鉄道に乗りすぎて頭の中が時刻表になりました。日本の鉄道全路線の乗りつぶしに挑戦中です。学生時代はお金がなかったので青春18きっぷで日本列島縦断修行をしてましたが、社会人になってからは新幹線で日本列島縦断修行ができるようになりました。ステッカーやTシャツなど鉄道乗蔵グッズを作りました。

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