【30日は竿の日】歯ブラシと歯磨き粉を使って簡単にできる釣竿のメンテナンス[リール竿編]
魚釣りファンの皆さん。毎月30日は(3=さ、0=お)竿の日。いつも魚釣りでお世話になっている釣竿のメンテナンスをしてあげましょう。魚釣りの後にリールのメンテナンスは欠かさず行う釣人は多いですよね。でも釣竿はと言うと・・。けっこう放ったらかし、と言う事が多いのではないでしょうか?
月に1回くらいは簡単なメンテナンスをしてあげるだけで釣竿の寿命も大幅に伸びるものです。今回は歯ブラシと歯磨き粉を使って簡単に出来る釣竿のメンテナンスを紹介していきます。
用意する物は、毎日の歯磨きで使っているチューブ入りの歯磨き粉と使い古しの歯ブラシ、食器洗い用の洗剤とスポンジ、この4点です
釣竿と一言でいってもタイプがいろいろありますが、特に汚れやサビなどで不具合が出やすいのはガイドやリールシート、リールプレートなど部品点数が多いリール竿です。
リール竿でメンテナンスするポイントは、釣竿を持つ元節の把手部分の汚れの除去、リールを取り付けるリールシートやリールプレートの汚れの除去、各節(ブランクス)の汚れの除去、道糸を通すガイドの汚れやサビの除去、この4点に加え振出竿の場合には各節の内部に入った砂や海水なども洗い流します。
■ガイドの汚れやサビの除去
道糸を通すガイドは汚れが付きやすい部品です。特に海水が乾燥した塩が付着しているとサビの原因にもなりますので定期的に洗って除去すると長持ちします。
ガイドは複雑な形状の物も多いので歯ブラシと歯磨き粉を使って歯を磨く要領で洗うと簡単にきれいにできます。
磨き粉などを使っても綺麗にできますが強力な研磨剤の影響で竿の塗装表面の光沢が失せてしまう事もありますが歯磨き粉ならそこまで強力な研磨剤は含まれていませんのでこの用途には最適です。
高級な釣竿はガイドの材質も良いので滅多なことでサビたりはしませんが、それでも汚れたままにしておくと良いことはありません。歯磨き粉で磨いてあげればこのようにきれいになります。
あまり高級でない釣竿だと手入れを怠ると直ぐにこのようなサビが出ます。ガイドのサビは下の写真のような緑色のサビの他に材質によっては赤サビや青い色のサビが出ます。
こうなったらサビを完全に除去することは出来ませんが、歯磨き粉で磨いてあげればある程度は取り去ることが出来ます。
とにかく根気よく磨いてみましょう。
下の写真程度にきれいにすることは出来ます。
振出竿のガイドを磨く時は、特に遊動式のガイドは固定してから磨くと作業がやりやすくなります。
■把手部分の汚れの除去
釣竿を持つ元節の把手は、海水が乾燥して析出した塩分や手に付いたコマセなどで汚れやすい部分です。
食器洗い用の洗剤とスポンジで擦れば簡単にきれいになります。
キッチンの流しなどで把手部分に湯を掛けてから洗剤を付けたスポンジで擦ります。
ご覧のように見違えるようにきれいになりました。
■リールシートやリールプレートの汚れの除去
リールを取り付ける部分リールシートやリールプレートの部分は構造が複雑で汚れが溜まりやすい部分です。
金属部品も使われているので長らく汚れたままにしておくとサビが出る危険もありますのでこまめに洗浄したい部分です。
食器洗い用の洗剤とスポンジで擦れば簡単にきれいになります。
先に湯を掛けてから洗剤を付けたスポンジで擦ると汚れが落ちます。
細かな部分の汚れは歯ブラシで擦ると良いでしょう。
このようにきれいになりました。
■各節(ブランクス)の汚れの除去
ブランクスは特に元節に近い節が汚れや傷が付きやすい傾向にあります。ブランクスに汚れを付けたままにしておくと、塗装の艶が失せて水を弾かなくなり、釣りの最中に道糸のブランクスへの貼り付きなどの問題が発生します。振出竿はブランクスに汚れがあると仕舞う時に節の固着などの原因になりますので常にきれいにしておきます。
食器洗い用の洗剤とスポンジで擦れば簡単にきれいになります。
最初にブランクスに水を掛けて湿らせてから洗剤とスポンジで擦ります。
このようにきれいになります。
■振出竿の節の内部の洗浄
振出竿は各節がひとつ元側の節の内部に収納できる構造になっていてとても便利なのですが、収納した時の各節の隙間に海水や砂などが入ってしまうと、ブランクスの傷の原因になり、ひどい時にはブランクスが固着したり割れたりと言った致命的な故障の原因になってしまいます。
この部分の洗浄は仕舞寸法が短い釣竿ならキッチンの流しで行えますがある程度の長さがある釣竿の場合は風呂場で行うのが良いです。釣りから帰ってひと風呂浴びる時に釣竿を持って風呂に入れば一石二鳥で行えます。
まず振出竿の元節の後端に付いている尻栓を外します。
この部分から流水を流し込みます。
すると竿先側から水が流れ出します。30秒ほどそのまま流せば中に入り込んだ異物の殆どは流れ出るはずです。
次に竿先から同じように流水を流し込みます。
竿尻から水が流れ出し一緒に異物も流れ去ります。これを繰り返し何回か行えば振出竿の内部はきれいになります。
洗浄が終わったら尻栓を外した状態でタオルなどの布の上に立て掛けて内部の水を乾燥させます。
半日ほどこの状態で乾燥させたら尻栓を戻して振出竿の内部の洗浄が完了です。
釣竿も月に一度くらいは簡単なメンテナンスをしてあげるとだいぶ長持ちするものです。竿の日にこそ釣竿のメンテナンスをしてあげましょう!!