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ヤンキースはアストロズにもマリナーズにも追いつく可能性があるが、ポストシーズン進出は完全消滅

宇根夏樹ベースボール・ライター
カルロス・ロドーン(ニューヨーク・ヤンキース)Sep 24, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月25日、ニューヨーク・ヤンキースは、アリゾナ・ダイヤモンドバックスを破り、シーズン79勝目を挙げた。レギュラーシーズンの残りは、あと6試合だ。ここからすべて勝つと、シーズン85勝となる。

 ア・リーグ東地区では、ボルティモア・オリオールズ、タンパベイ・レイズ、トロント・ブルージェイズの3チームが、いずれも87勝以上を挙げている。西地区首位のテキサス・レンジャーズも、87勝だ。

 一方、ワイルドカード・レースの3位と4位に位置する、ヒューストン・アストロズとシアトル・マリナーズは、85勝と84勝。ヤンキースは、どちらのチームにも勝ち越している。

 けれども、ヤンキースのポストシーズン進出は、9月24日に敗れ、残る7試合のすべてに勝っても85勝となった時点で、完全に消滅した。

 アストロズとマリナーズは、9月25日から3試合で顔を合わせる(9月25日の試合も、まだ始まっていない)。このシリーズの勝敗は、アストロズが3勝(A)、アストロズが2勝でマリナーズは1勝(B)、アストロズが1勝でマリナーズは2勝(C)、マリナーズが3勝(D)の4パターンだ。

 Aの場合、アストロズは88勝以上(85+3)となる。Bはアストロズが87勝以上(85+2)、Cはアストロズもマリナーズも86勝以上(85+1/84+2)、Dはマリナーズが87勝以上(84+3)だ。

 東地区と西地区の首位を除き、少なくとも3チーム――レイズとブルージェイズに、アストロズあるいはマリナーズ――が86勝以上となるので、ヤンキースはワイルドカードをゲットすることができない。

 2017年以降、ヤンキースは、6年続けてポストシーズンに進出していた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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