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「本当に辞めるべき?」仕事を辞めたいと悩んだときに、辞めどきを見きわめる5つのこと

樋口智香子マナー・コミュニケーション講師

「仕事のことを考えると、憂鬱になる」
「今の仕事が自分に合ってないと思う」
「職場に嫌いな人がいる」

例えばこのようなことで、誰しも一度は「仕事を辞めたい」と思ったことがあるはず。

とはいえ、仕事を辞めるには、勇気が必要です。本当に辞めていいのか?と悩んでしまいますよね。
そこでこの記事では、仕事を辞めるべきか悩んだときの、辞めどきとしての判断基準をご紹介します。状況は人それぞれではありますが、ひとつの指針として、ご活用ください。

仕事がつらくて、心身に異常をきたしているとき

仕事がつらすぎて、心身に異常をきたしているときは、無理をせず、早急に辞めることをお勧めします。

・夜、よく眠れない
・寝ても寝ても疲れている状態が続く
・仕事のことを考えると、ごはんも美味しく食べられない
・動機やめまいがする
・身体がやつれてきてしまった
・無気力で何をしても楽しくない

このような状態が続き、休むこともできないのであれば、思いきって環境を変える選択をしましょう。
無理をして身体を壊しても、会社が責任をとってくれることはありません。
仕事も遊びも、健康な心身があってできることです。
自分の心と身体を守ることを、最優先してください。

「もう、ここでの仕事はやりきった」と思えるとき

「もう、ここでの仕事はやりきった」とか「もう、ここで学ぶべきことは、十分に学んだ」と思えるときは、辞めどきと捉えていいでしょう。

人には「もっと、成長したい」という根源的な欲求があります。やりきったと思えたときに、次のステージに進みたいと思うのは、当然のこと。これまで一緒に仕事をしてくれた周囲の方に感謝をして、退職への準備を進めていくといいでしょう。

明らかに、業務内容が自分に合っていないとき

・じっとしているのが苦手なのに、デスクワークばかり
・人と接するのが好きなのに、機械をを相手にした作業が続く
・体力に自信が無いのに、力仕事が多い

このように、自分の個性と業務内容がかけ離れているときも、新たな環境に行くことを考えてみましょう。
自分に合わない仕事ばかりをしていると、ミスが多くなったり、できないことへの自己嫌悪で、仕事がつらくなってしまいます。

または、職場内で、希望職への配置転換が可能であるならば、そうした希望を申し出るのもひとつの手です。

他のやりたい仕事に、強く惹かれるとき

他にやりたい仕事があって、それに強く惹かれるときも、辞めどきと考えていいでしょう。

・気がつくと、やりたい仕事のことを考えている
・その仕事をしていることを想像するだけで、心が躍る
・無意識に、やりたい仕事の情報収集をしている

こうしたことを無意識のうちに行っているのであれば、それはGO!のサインです。
なぜだかわからないけれど、つい、そうしてしまうというのは直感のなせる技。
直感は、往々にして自分にプラスをもたらします。もちろん、必ず良い結果になるとは限りませんが、それも自分にとって必要な経験となるものです。
「できるどうか」ではなく「やりたいかどうか」で決めるといいでしょう。

嫌いな人が原因で辞めたいときに考えること

職場にどうしても嫌いな人がいて、その人が原因で辞めたいとき。これは、とても悩みますね。

一般的には「どこの職場にも合わない人はいると考える」「関係性が良くなるよう努力する」などで、すぐには辞めないことを勧める風潮がありますが、これも状況次第です。

がまんが美徳とされた時代は、変わりつつあります。その人といるだけで憂鬱になる、顔を見るのも嫌だと思うくらいなら、自分の心を守るためにも、思いきって離れてしまうのもありです。

ただし、ひとつ考えてほしいのは「仕事を続けてもいいという気持ち」と「その人への嫌悪」のどちらが強いかということです。
仕事を続けたい気持ちが強いのであれば、そちらを選びましょう。人間関係の問題は、誰かに相談する、コミュニケーションのとり方を変えるなどで、関係性が良くなることもあります。

以上、仕事の辞めどきの判断基準について、お伝えしました。お役に立てば幸いです。

マナー・コミュニケーション講師
樋口智香子

マナー・コミュニケーション講師

マナー・コミュニケーション研修講師。千葉県出身、元資生堂ビューティコンサルタント。NLP心理学とマナーをかけ合わせた独自のプログラムにより、セミナー・研修を実施。全国250か所から招致され、指導人数は延べ20000人以上。セミナー・研修の他、書籍の出版、コラム執筆、雑誌記事や教材監修など幅広く活動中。

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