まさか知らぬ間に毒親に支配された人の「共通点」とは!?
こんにちは、精神科医しょうです。
「毒親」とは暴言や暴力、過干渉により子どもを自分の思い通りに支配し、子どもの将来に悪影響を及ぼす毒になる親の略称です。
「毒親」はアメリカの医療機関コンサルタントであったスーザン・フォワードが作った用語であり、学術用語ではありません。 しかし、日本でも「毒親」の認知度は高く、ゆがんだ親子の関係性に悩む家庭が多いことがうかがい知れます。
あなたの心身から沸き起こる「不安」「怒り」「悲しみ」「罪悪感」の根源は本当に生まれ持った気質なのでしょうか?
一概には言えませんがもしかしたら、幼少期の家庭環境が影響しているのかもしれません。
今回はいつもと視点を変えて、自分の中のネガティブな思考や感情は、どこではぐくまれたものなのか?を考えてみましょう。
毒親に育てられると
毒親にはいくつかのパターンがありますが、今回は心理的に支配する毒親について取り上げたいと思います。
まず、毒親に育てられると、たいていの人は生涯を通じて苦しむことになると言われています。
たとえば、過剰なコントロールばかりしてくる、ひどい言葉で傷つけてくる、完璧でないと許さないなど、どれも許される行為ではありませんが、子どもの時は誰でも「親は正しい」という意識が無条件に宿っているため、親を怒らせてしまった「自分が悪いのだ」という罪の意識を植え付けられてしまいます。
その意識が消えることなく、成長すると「生きづらさ」や「自信のなさ」を抱えてしまう要因になります。
では、実際にどのような影響が出るのかをいくつかあげてみます。
・自己肯定感が非常に低い
何ごとにも自信が持てず、失敗を恐れ自分は何もできない人間だと思ってしまうことが多いです。
何かにチャレンジしようと思ってもいつも毒親から否定され、失敗すると責め立てられたりすることがあったのかもしれません。
極端に自己肯定感が低く、自分で物事を決める前に必ず親に相談し顔色をうかがう傾向があります。
・自分の気持ちを後回しにする
親の意見や気分を常に尊重してきたため、自分の考えや気持ちを抑え込み、周囲の意見を優先してしまいます。
また、今まで多くのことを親が決めていたため、選ぶことが苦手で分からないという方も多くいます。
・楽しむことに罪悪感を抱く
毒親に育てられた人は、リラックスしたり楽しんだりすることが苦手な傾向があります。
なぜなら、毒親は子どもが楽しそうにしていると良い感情を抱かないからです。
たとえば、子どもが自分以外の人と仲良くしたり、嬉しそうに出かけて行ったりすると、嫉妬したり不機嫌になって嫌味を言ってきたりするからです。
「私を置いて出て行く」「いつも気楽で良いわね。」「友達ばかり優先して!」などきつい言葉を投げかけられた子どもは、自分は家庭をかえりみない親不孝者なのだと自責の念を感じてしまうこともあります。
このような毒親に育てられた子どもは心から楽しめず、幸せになることに罪悪感を抱いてしまいます。
・人の顔色ばかりをうかがう
毒親育ちの人は「親の機嫌を損ねないためにはどうすれば良いのか?」を念頭に入れて行動するため、職場や学校でも他人を怒らせないように顔色ばかりうかがってしまう傾向が出ます。
また、毒親は気分で意見をコロコロと変えるため、何か些細なことを伝えるのもタイミングが重要になります。
それだけ、親の感情に振り回されて生きてきたと言えるでしょう。
自分の気質は本当に生まれ持ったもの?本来の自分を取り戻すには?
常に沸き起こる不安や恐怖などのネガティブな感情は、果たして生まれ持っての気質なのでしょうか?
自分は普通の人よりも不安や恐怖を感じやすく、繊細なところがあるのでHSPだと思っている方も、もしかしたら幼少期の家庭環境に影響を受け、ネガティブな思考になってしまっただけなのかもしれません。
本来は明るく快活で、細かいところは気にしないタイプだったという方もきっと多くいるハズです。
では、本当の自分を取り戻すにはどうすれば良いのでしょうか?
・毒親と距離を取る
一番手っ取り早いのは、親とは別の場所に住むという方法ですが、さまざまな事情で同居したり、近くに住んでいたりする方も多いかと思います。 そのような場合には、出来る限り自分の部屋で過ごすようにしたり、一緒に行動したりすることを避け、顔を合わせないようにしてみましょう。
また、親と共有する時間ではなく、自分の時間を持つようにしてみることもおススメです。
・全てを話さない
毒親育ちの方は、何でも親に打ち明けてしまう傾向があります。 周囲からは仲が良く信頼関係を築けている親子のように映るかもしれませんが、成人した子どもが親に今日起こった出来事などを全て報告することは多くはありませんよね。 毒親は子どもが何でも打ち明け相談してくれることで、満足感を覚え更なるコントロールと束縛を強めます。 親に話さないと落ち着かない…という方は、毒親に依存してしまっている傾向もあるかもしれませんので要注意でしょう。
まとめ
親子や家の関係性を考えてみると「生きづらい」のは、自分のせいではなく親や周囲の環境に植え込まれた一種の概念だったと気付くことがあるかもしれません。
また、自分の性格や気質が形成されたのはいつからなのか?など、自分を見つめ直してみることで、違った視点で人生を考えられるようになれるハズです!
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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