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柳田「マジっすか」松坂大輔から左へ長打!2軍で豪華夢対決

田尻耕太郎スポーツライター
2軍戦とは思えない豪華な対決だった(筆者撮影)

栗原が6号、ソフトバンク9連勝

 8月14日、福岡ソフトバンクホークスの2軍は、タマホームスタジアム筑後で行われたウエスタン・リーグで中日ドラゴンズ2軍と対戦した。

【8月14日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 3,113人】

中日     000000002 2

ソフトバンク 10010210× 5

<バッテリー>

【D】●松坂(1勝3敗)、佐藤優、鈴木博、谷元――大野奨、杉山

【H】○スアレス(1勝2敗)、田中、奥村、川原――市川、九鬼

<本塁打>

【H】江川2号、栗原6号 【D】石川駿5号

中日先発は松坂
中日先発は松坂

<戦評>

 ソフトバンクは初回に柳田が1死二塁で左二塁打を放ち先制。四回には江川の本塁打、六回には栗原にも一発が飛び出して効果的に加点した。

 先発したスアレスは5回無失点。2番手田中は2回を投げて失点を許さない好投を見せた。ソフトバンクは9連勝でウエスタン首位をがっちりキープしている。

 また、中日先発の松坂は5回5安打2失点。敗戦投手となった。(了)

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柳田悠岐、松坂から初安打に大喜び

第1打席でタイムリーを放った柳田
第1打席でタイムリーを放った柳田

 大型の台風10号が接近する中で行われたタマスタ筑後の2軍戦。それでも客席は満員の3,113人で埋まった。悪条件の中でも集まったファンのお目当てはもちろん、2軍戦とは思えない超豪華対決だった。試合前に中日の先発が松坂大輔投手、ソフトバンクの3番中堅が柳田悠岐選手とコールされると大きな歓声と拍手に包まれた。

 この日一番の歓声の場面は、いきなり一回裏に訪れた。

 柳田の第1打席は1死二塁のチャンス。カウント2ボール1ストライクから4球目、112キロの緩い変化球にしっかり反応した。打った瞬間は悔しげな仕草を見せたが、左翼手の前に弾んだ打球は頭上を越えてフェンスまで到達。二塁走者が生還する打点つきの二塁打となり、実戦復帰3試合目で初長打と初打点を記録した。

ファーム戦でも一軍ばりの集中力

 その後、三回2死の第2打席は一ゴロ、五回2死二塁の第3打席はストレートの四球だった。

 柳田と松坂の対戦は昨年の交流戦でもあったものの四球の後に2打席連続三振だった。そしてオールスターの舞台で雪辱の機会が巡ってきたが、またしても三振に倒れて、通算4打席で3三振1四球と完敗だった。

 出場後に取材に応じた柳田は、松坂から放った適時二塁打について「(チームに)貢献できてよかった。ファームも連勝中なので。集中していきたいと思って打席に立っていました」と一軍ばりのコメント。ただ、松坂からの初安打だと話が振られると、「マジっすか!? たしかに打ったことなかったですね。いい思い出です。デカい!」と興奮して喜んだ。

復帰後初めて守備にも就いた

 また、実戦復帰後初めて守備に就いた。2度ヒットの打球を処理しただけでフライは飛んでこなかったが、手応えは上々の様子。「井出コーチのノックの方が100倍きつい」と笑い飛ばした。

 15日に予定されていた中日戦(タマスタ筑後)は台風接近に伴いこの日のうちに試合中止が決まった。ホークスの2軍は週末もタマスタ筑後での試合(オリックス3連戦)だ。「体は大丈夫。僕としてはフル出場もできる状態と思っています。足の状態よりもヤバいのは熱中症の方ですよ」。いよいよギータ“全快”がすぐそこまでやって来た。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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