この時代に「村」が誕生。昭和感たっぷりのレトロな気配…住んでみたい人、覗いてみたい人どうぞ【神戸市】
先日、面白い空間にワープしてきました。と言っても、現実にある空間ですが。「バイソン」という聞き慣れない名前の、新しい村です。
狭い路地道にずらりと並ぶ古い家々。「ちょっとお醤油貸して〜」と、お隣の勝手口から入っていくみたいな世界が普通にありそうな気配たっぷり。
実はここ、昭和の路地裏の雰囲気を残しつつ、ナチュラルでアートな空間に生まれ変わった「ギャラリー」なんです。地域のアーティストなどが使えるよう、場所を開放しているのだとか。
完全な廃墟となっていたこのエリアを生まれ変わらせたのは、「西村組」の皆さん。廃屋ジャンキーと自称する、一級建築士の西村さんをはじめとする建築集団です。
今日は、3年間かけて作り上げた「バイソン」という村空間をお披露目するイベントが行われていて、完成したばかりの「茶室」なども公開しているそう。さっそく行ってみましょう。
茶室独特の、小さな入り口をかがんで奥へと進みます。大人は膝まづいてトンネルをくぐる要領で。ちょっとしたワクワク感があるのが楽しいですね。
中に入るとすごい光景が広がっていました。一面に見渡せる神戸の街並み、そしてお茶室の足元にも注目です。
床をよく見ると、小さな四角がたくさん埋まっています。これは廃材をひとつひとつ埋め込んであるのだそうですよ。とても手間のかかる作業ですよね、ただの床ではなくアート作品といったところ。
ここではこの先、子供も大人も参加できるお茶会など、いろんな年代が混じり合う取り組みも企画していくのだとか。お茶室の設計は「今津修平/MuFF」、施工は「西村組」、運営は「KUUMA inc」はじめ、興味を持ったいろんな人たちと一緒に行っていくそうです。西村組だけでなく様々な面々が関わって楽しいことをやっている「バイソン」。
絵を描く人の姿もちらほら見かけます。壁に色を塗ったり、Tシャツにスプレーペイントをしたり、とにかく自由。大人たちがまるでこどものように楽しんでいる姿が印象的です。
さすがアーティスト村ですね。ここにはミュージシャン、絵描き、建築家、革職人、シェフ、大工といった面々が住んでいるそう。アトリエ、ギャラリー、コワーキングスペースなどもあるそうですよ。
3年ほど前からここの廃屋を手掛け、一帯の9棟を引き受けたという西村さん。「基本的にはここに住む人たちの場所になりますが、一般の人も見学は自由です。誰のための場所というよりかは緩やかに誰もが共有できる場所を目指しています」
この日はオープニングイベントでしたが、バイソンは常にイベントをやっているのではなく、日常の中にアートがあってそれが完成していく経過を楽しめるような場所。お邪魔する時は、挨拶するなど朗らかにどうぞ。
シェアハウスやシェアオフィスも、今日から住人を募集するそうです。一度は廃墟となっていた空間を生まれ変わらせて、生きた空間として再び活性化させていく、それを喜びとして西村組の皆さんは日々活動しているようです。
2年前から手伝っているという大崎さんは「西村さんはこどもおじさんというか、楽しいことが大好きなんで。こうやって一緒に楽しんでいます」皆、仲も良さそうですね。
ここではいろんな参加方法があるようなので、バイソンに興味のある人は、近々イベントもあるのでぜひ一度遊びに行ってみては。
展示会情報 5月20日~6月4日
開催概要
名称:なむはむだはむ展『かいき!はいせつとし』
~ミニ巡回展もしくは凱旋展! in KOBE~
会場:バイソンギャラリー
〒652-0003 兵庫県神戸市兵庫区梅元町16−39
会期:2023年5月20日~6月4日
休館日:なし
開催時間:午前11時~午後6時(入場は午後5時30分まで)
観覧料:投げ銭方式
アーティスト:岩井秀人(作家・演出家・俳優)
森山未來(俳優・ダンサー)
前野健太(シンガーソングライター)
金氏徹平(美術家・彫刻家)
企画協力:太田市美術館・図書館
<関連記事>神戸といえば「KORPA」!と言われるようになる為に…ところで、あなたは行きましたか?
<関連記事>森山未來さんがいま、神戸でやっている面白い活動。あなたも関わってみたくなるかも!←アーティストインレジデンスに関しての記事です
バイソン
西村組ホームページ(外部リンク)
KUUMA inc(外部リンク) ←お茶室イベントに関してはこちら
場所:神戸市兵庫区梅元町16−39
Google マップ