【英会話】an email to herって言ったら褒められた。でも長いね 丁寧なのになんで?
20年ほど仕事で英語を話していますが、Native English Speakerと話すときに心がけていることは、できるだけ具体的に表現することです。
たとえば、
日本では小説って300ページぐらいなんだけどね を、
A novel in Japan is about 300 pages, though.
とすると首を振られて、小説の何が? って訊(き)かれちゃう。そりゃ長さに決まってるだろ と思うんだけど、この辺りを具体的にしないと自然に聞こえないんですね、英語ってやつは。
なので、
The length of a novel In Japan is about 300 pages, though.
ってあらわさなきゃならない。
英語は世界中で使われる言語で、共通基盤がないもの同士でよく使われる言語だから、言葉が足りないととんでもない解釈をされちゃうこともある。なんで、できるだけ具体的に表現するのが大切なんですね。ちょっと面倒なところもありますが、慣れて来ると確かにきちんと伝わる。自然な英語を憶えると、ビジネススキルが爆上がり! あなたも英語でスキル&キャリアアップ! なんてコピーができそうです。どっかの会社で採用してくれないかな?
そんな冗談はともかく、わたしは英語を話すときには具体的に表現することを心掛けているわけですが、この間、English man のRichと話していて、褒められたあとに、ちょっと長いね って言われた。ついにこの地球にも世界規模の共通基盤が存在し始めたようです。
枕が長くなっちゃいましたけど、そんな私の失敗英語や、今も私の周りで起こっている失敗英語を多少脚色も加えて、ご披露したいと思います。今回は、読むとすぱっと一言で伝えることができる英語を得られるお得なエッセイです。
メールが届かなくてさ。
私の会社の営業方法はおもに地上戦で、今契約させていただいている企業様が紹介してくださる会社や個人とお会いして営業するというスタイルなんですが、個人向けの英文法や英会話のコースも作ったので最近はHPからお申し込みをいただく空中戦も増えてきました。WEBだけで完結するのでサイヴァー空間の空中戦ってわけです。
ただ、問題なのはせっかくお申込みいただいても、サーヴァーのセキュリティ設定のせいでこちらのメールが届かないことがままあること。このエッセイを読まれている方で、申し込んだのにメールが来てないよ~という方、申し訳ないです。何度か送ってるんですけど。まだ、必要であれば再トライしてみてください。
この間、ミーティングでそれをRichに英語で伝えたんです。できるだけ具体的を心掛けて、こんな感じ。
I sent an email to her but she couldn’t get it due to her email filter.
(彼女にメールを送ったけど、メールフィルターのせいで、受け取れなかったみたいだよ)
まぁ、くどいですよね。日本語で言うなら、メールが届かなくてさ の一言ですむ。でも、具体的に表現するのが好きな英語ですからこれぐらいが必要かなと思ったんです。
それを聞いて、Rich、おお、よく判る英語だねとThumbs up。私は心の中でぐっと拳を握ってちょっと鼻を高くする。でも、すぐに折られちゃった。
続けてRich、自然だし良いけど、ちょっと長いね ですって。どうしてこう言われてしまったか、みなさんお判りになるでしょうか?
ポイントは、メールが届かないという事象がインターネットという空間に属することにあります。いま世界規模の共通基盤として、ネットの常識が醸成されつつあるんですね。だから、ここはそんなに具体的じゃなくていいんです。すぱっと一言ですむ言い回しを使えばいい。
Native English Speakerって、具体的で密に表現するんで相手に甘えない連中なんだなと思っていましたが、それは、性格とか性分ではなく環境のせいのようです。たしかに、均質なコミュニティでは、主語を省いたりするちょっとあやふやな相手任せにした言い方で通じますからね。Happy to hear. (それを聞いて私は嬉しいな)なんて言い方を聞いた時に、主語は? 目的語は? と思ったのを思い出します。
と、こんな感じで、Native English Speakerたちとの英語やカルチャーギャップのお話をご披露したいと思っております。お気に召しましたら是非ともごひいき(フォロー)くださいますようお願い申し上げます。
おっと、そういえば、肝心のすぱっと伝わる言い方を書いていませんでした。
The email couldn’t be sent.
とか、
The email didn’t go through.
です。I やWe を主語にした言い回しもありますが、状況としては能力というよりも可能性なので、わたしはこちらの方がいいと思っています。お使いください。
イラスト 大橋啓子