本当は怖い不安神経症の「共通点」とは?症状と治療方法について解説。
こんにちは、精神科医しょうです。
日常生活では誰でも不安や心配になることがありますが、それには理由や根拠があり、時間の経過や気晴らし等とともに何とか耐えることができます。
しかし、「不安神経症」は特に理由もなしに、ふと不安や心配、恐怖などの感情が心に浮かび、対象を変えながら途切れることなく次々と現れ続けます。
また、絶えず「何か悪いことが起こるのではないか?」「失敗するのではないか?」といったような心配事に心が占領されて、気持ちの安らぐ時がありません。
共通する特徴としては、心配事の内容が日常的な出来事で「仕事の責任」「経済状態」「健康」「将来」など、周囲から見れば「取り越し苦労」なものが多いことです。
そして、本人も心配しなくて良いと分かっていることが多いのですが、いくら「大丈夫」「問題ない」と自分に言い聞かせても心配をコントロールすることができません。
不安神経症の症状と治療方法は?
常時、心配事を抱えているのは大変なストレスです。
神経は張り詰めイライラしやすく、リラックスすることもできません。
このような状態が長く続くと、疲れやすく物事に集中できなくなります。
また、精神面だけでなく身体的にも筋肉が緊張して肩や首が凝り、緊張性の頭痛、筋肉のこわばりやけいれんを起こしやすくなります。
一説によると不安神経症の障害有病率は約3~5%と非常に高い病気で女性に多く見られると言われています。
しかし、この病気のために精神科や心療内科を受診することは少なく、心配し続けた結果、身体不調の治療を求めて身体科を受診するケースが大部分を占めます。
また、パニック症をはじめとする不安症やうつ病などで受診した患者さんを注意深く診察すると、不安神経症も同時に発症しているケースがよくあります。
訴える症状の中に「不安」が含まれている患者さんの30~40%に不安神経症が見られるという報告もあるようです。
治療方法としては、心身の緊張をほぐすための抗不安薬による薬物療法が有用とされています。
身体的なものに関しては比較的速やかな改善が見込まれますが、連鎖的に現れる不安・心配に対しては効果が表れるまで多少時間がかかると言えるでしょう。
また、薬物療法と並行して心理療法を行うことも効果的とされています。
心理療法では、自分の不安・心配の受け止め方が偏っていないかを検討し、認知の歪みを修正する認知療法が取り入れられることがあります。
日常生活をゆったり過ごしてみる
不安神経症になる人の共通点として、オン・オフ関係なく何事においても、きっちりとこなさなけば気が済まないと感じてしまう傾向があるようです。
このような傾向を持っていると、全てにおいて完璧を求めてしまい、気が休まらず思い通りにいかなかった時に不安を大きく感じてしまうことになります。
そこで、完璧主義な人や人よりも不安を強く感じてしまいがちな人にいくつかオススメしたいことがあります。
・プライベートは多少乱れていても大丈夫
仕事に関して言うと、乱れたやり方をしていると相手に迷惑がかかってしまいますが、プライベートにおいては、基本的に自分の時間・場所であるため、多少乱れていても人に迷惑をかけることはないのではないでしょうか。
プライベートな時間や空間では、「やりたくないこと」「やらないこと」を自由に決めることができます。
プライベートは、自分を「オフ」にする時間です。
オフの時間までも完璧にこなさなければならないと感じていると、オンとオフの切り替えが出来づらくなり、ホッとできる時間が少なくなります。
外に出て対人関係や仕事のために「オン」にする時間とは、しっかり切り替えてみましょう。
・「やりたいこと」と「やるべきこと」のバランスをとる
最近では「仕事とプライベートの生活のバランス」つまり「ワーク・ライフ・バランス」を考えることが求められるようになりました。
とても大切なことですが、中には「ワーク」と「ライフ」のバランスを取るのが苦手な人もいるのではないでしょうか。
私たちは一日を「睡眠」「身の回りのこと」「やりたいこと」「やるべきこと」に分けて、それぞれバランスを取りながら生活をしています。
しかし、不安神経症になりやすい人は「やるべきこと」の割合が多く「やりたいこと」をしている時間が少ない傾向があるのではないでしょうか。
たとえば「やるべきこと」の例として「仕事」がありますが、仕事ばかりの日が続くと、ストレスが溜まってしまいます。
しんどいと感じた時は、仕事量を減らしたり、休みを取ったりしながら「やりたいこと」ができる時間を捻出するようにしてみましょう。
リフレッシュすることで、不安を解消し前向きな気持ちで生活を継続することができるかと思います。
まとめ
不安神経症の患者さんは、過剰な不安や心配との長年の付き合いから、たんなる性格的なものと思い込んでしまい、病気の可能性に気がつかない傾向があります。
悪いことを予感し、それを避けるために日常行動も狭い範囲に限られてしまうと、生活の質は低下してしまいます。
病的な不安を治療するためにも、不安神経症の正しい知識が必要と言えます。
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