相乗効果で片づけができるように!?子どもに片づけを教えたい時にプラスするとよい行動
「片づけができる子」になってほしい。子育てをしている親なら思うでしょう。
毎日家は散らかるし、使ったモノは平気で出しっぱなしにする子ども。
最悪なのは、ブロックを踏んでしまった時。痛みでイライラは一瞬で怒りの沸点に到達します。
「なんで私が片づけないといけないの…」とブツブツ文句を言いながら、子どもが出しっぱなしにしたモノを戻していく日々。だから子どもに一生懸命片づけをさせる。
これは間違っていません。
使ったモノを元に戻すことはとても大切なので私は子どもに
あなたが学校や遊びが終わったら毎日おうちに帰ってくるのと同じで
おもちゃも遊び終わったらおうちに帰らないといけない。
と教えてきましたし、片づけをお手伝いさせていただく家庭の子どもにも同じように教えています。
だけど今、私の一番上の子どもが17歳になり片づけの仕事を10年して思うのは、片づけってそんな単純なものじゃないということでした。
そこで、今日はプラスすると相乗効果で片づけができるようになることを紹介します。
「片づける」より「モノと関わる」
遊んだ後「使ったモノを元に戻す」だけではなく、その前後の過程にも子どもに関わってもらうのです。
例えば、
●何を買うか、どんなモノがいいか考える
●手にしたモノの収納場所や収納方法を考える
●自分のおもちゃが汚れたら汚れを取る
●壊れたなら修理を考える
●もう使わなくなった時は、どうするか考える
これはほんの一部だと思いますが、「片づける」というより年齢に応じて子どもが自分のモノと関わることが大事だと思うのです。
実はすでにやっていることもあるかも
ただでさえ家事や仕事、兄弟のことで忙しいのに、そんないちいち細かいことに子どもを関わらせる余裕がない!と多くの方が思うかもしれません。
すべての過程に関わる必要はありませんし、すでに親子で取り組んでいるものもあると思います。
例えば
何か欲しいと思った時には、一緒に情報を集めたり話したりして何を買うか考えます。何かを買うと、収納場所が必要になるので「買ったらどこに収納するか?」も子どもと一緒に想像してみるとよいでしょう。
収納場所を決める時は、どこが取り出しやすいか子どもに聞き、ラベルを自分で貼ってもらいます。(子どもの年齢によってはラベル作りにもチャレンジ)
おもちゃが汚れた時は、洗ったり拭き取ったり子どもができる範囲できれいにさせたり、電池式のおもちゃは電池の交換にチャレンジさせてみるのもよいでしょう。
もう遊ばなくなったおもちゃを子どもに内緒でフェイドアウト(こっそり捨てる)するのではなく、「どうする? 卒業する?」と聞いてみたり
今すぐ卒業できなくてもいいので、いつか卒業時期が来ることを伝えたり、誰かに譲るならその準備をしたり一緒に手渡ししたりしてみてはいかがでしょうか。
きっとこれまでも特に意識せずに子どもとしてきたことが含まれていたと思います。
「使ったモノを元に戻す」と言うのは、次回も使うことができるよう決められた場所にしまうという「モノを大切にする」流れの中の一つの行動です。
何を手にするか考え、収納法を考え、良い状態で使えるよう管理をし、最後使わなくなった時にどうするか考えるという「子どもとモノが関わる機会」を今より意識すると、そのやり方、子どもへの声のかけ方がこれまでと違うものとなるでしょう。
これまで、
●よく考えておもちゃを購入したら、自分でおうちを決めてしまうようになった。
●子どもと一緒に収納場所を考えたら、アイデアを出してくれ後片付けもするようになった。
●おもちゃをいつか卒業することになることを伝えたら、大事に扱い収納場所へしまうようになった。
このような声をいただいています。
いつも「片づけ」を教える余裕があるわけではないからこそ
子どもを育てるのに、いつも「片づけ」ばかり教えていることはできません。子どもにも親にも都合があり、気分のムラもあります。
だから「片づけ」一つに注力するのではなく、子どもがモノと関わることをできる時にやることが大事なのではないでしょうか。
最後に、肝心なウチの子はどう育っているかというと、「片づけができる子」というより、何を手にするかたくさん考え、いいモノを選ぶのが上手で、そのあとの管理も責任を持って行うことができるようになっています。
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1975年生まれ 大分県在住 結婚後片づけを始める。2012年整理収納アドバイザー1級。CTB生放送102回9年間出演。セミナー回数100回、受講生2000人以上で片づけの概念が変わると高い評価を受けている。
長男との片づけバトルを通して好きなモノを「選ぶ」ことが片づけには大事だと実感。
現在は片づけに興味があるなし関係なく、自分の人生をよりよくしたい人向けに、モノを選び残す楽しさと選ぶことにより暮らしが充実することを発信し、人それぞれが「自分の選ぶ」を楽しむ時代を作るため活動の幅を広げている。
二男二女の母、決してマメではないため「いつもキレイではないが、すぐに片づく家」をいつも意識している。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』