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全体では13.5%…アメリカ合衆国の喫煙状況最新情報

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
アメリカ合衆国における喫煙率の実情は(写真:アフロ)

アメリカ合衆国の18歳以上の喫煙率は13.5%

先進諸国では健康リスクの観点から喫煙率は漸減状態にある。アメリカ合衆国の最新の喫煙率の実情を同国の医療保険関連の公的機関CDC(Centers for Disease Control and Prevention:疾病予防管理センター)の部局BRFSS(Behavioral Risk Factor Surveillance System)の公開値から確認する。なお今件における対象年齢はアメリカ合衆国在住の18歳以上、そして現時点での最新データは2022年分。

まずは調査時点でたばこを吸っている人の割合、つまり純粋な「現在喫煙率」。全体では13.5%との値が出ている。経年変移は後程別の機会で精査するが、前年分2021年では14.4%との値が出ており、1年間で0.9%ポイント減少している。

↑ アメリカ合衆国の喫煙率(18歳以上、CDC・BRFSS)(2022年)
↑ アメリカ合衆国の喫煙率(18歳以上、CDC・BRFSS)(2022年)

男女別では男性の方が喫煙率が高い。男女間の喫煙傾向を思い返せば納得のいく結果ではある。興味深いのは他の属性別傾向で、「低世帯年収」「低学歴」ほど喫煙率が高い傾向を示している。年齢階層別では傾向のようなものは特段見られない。現役世代が高いということぐらいか。

「高世帯年収」「高学歴」で喫煙率が低いのは、喫煙が社会的に敬遠されていることもあり「喫煙していると『たばこすら我慢できない』と軽んじられる」結果によるものと考えられる。あるいは世帯年収や学歴が上の人ほど生活環境が良好なものとなり、たばこ以外の娯楽をより多く選択できる結果かもしれない。見方によっては、そして健康などへの影響といった弊害を考慮しなければ、たばこはもっとも安易で安価な娯楽ともいえるからだ。また、学歴と世帯年収が同じような動きを示しているのは、両属性が多分に連動性を持っているのも一因だと考えられる。

たばこへの姿勢を詳しく見ると

喫煙動向についてもう少し詳しく確認したのが次のグラフ。喫煙しているのならどの程度なのか、喫煙していないのなら「経験無し」か「以前吸っていたが今は止めている」かを答えてもらったもの。非喫煙者のうち3割ほどの人は「昔は吸っていたが、今は禁煙している」状態なのが分かる。

↑ アメリカ合衆国の喫煙状況(18歳以上、CDC・BRFSS)(2022年)
↑ アメリカ合衆国の喫煙状況(18歳以上、CDC・BRFSS)(2022年)

女性は元々たばこを吸わない人が多い一方、男性はたばこを止めた人が多め。また当然ながら高齢者ほど「昔は吸っていたが今は吸わない」人がおおよそ増え、年を取るに連れてたばこを止めていく実情がうかがえる。

興味深いのは学歴の部分。学歴による「喫煙経験はあるが現在たばこを吸っていない人」の比率にさほど違いが無い。純粋に「今吸っている人」と「一度も吸ったことが無い人」の違いが、学歴上の差異として現れている。

なお、喫煙が法令で許される年齢だが、日本では20歳以上なのはご承知の通り。一方アメリカ合衆国では2019年12月20日付で改正された連邦食品医薬品化粧品法によって、たばこ製品の販売対象の最低年齢はこれまでの18歳から21歳に引き上げられている。これには紙巻たばこだけでなく、電子たばこや葉巻などすべてのたばこが該当する。今や喫煙に関してアメリカ合衆国は日本より厳しいのが実情である。

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グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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